ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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从 ゚∀从ハインがメンヘラになるようです 1

2:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:21 RmRjHMs70

学校に行くのを辞めようと思った。

この先の事を考えれば不安が残るけど、とりあえず現状のくだらない悩みから少しだけ
解放される事が出来る。

从 ゚∀从「・・・そうだ。そうしよう。」

言い聞かせるように、口に出してしまった。

从 ゚∀从「とりあえず深夜番組でも見るかな」

リモコン片手に、チャンネルを適当に回す。
が、次の瞬間耳障りな音が響いた。

从 ゚∀从「・・・チッ」

舌打ちして、無視する事に決めた。
画面の向こうでは、水着姿の女どもが甲高い声をあげて逃げ回っている。
くだらねぇ。
段々イライラしてきて、またテレビを消した。

真っ暗な画面の向こうに、変な女が映っている。

赤髪。ピアス。眉毛は何処に置いてきた?

从 ゚∀从「・・・あ。オレだった!」

会話しようとしたところで気づく。危ねえか、自分?いや、セーフだろ。
独りだけの部屋は嫌いだ。このまま闇ん中に喰われちまうんじゃないかって、変な妄想が沸きやがる。
オレは筆記用具と、真っ白なノートを取り出した。

从 ゚∀从「結局これなんだよな」

呟いて、シャープをノックする。
自分で勝手に作った線から食み出せないオレは、この薄っぺらい世界で暴れるしかない。

また携帯が鳴り出した。
電源を切って、そのままベッドへと放り投げる。
静寂の中に、ペンを走らせる音だけが響いた。

3:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:22 RmRjHMs70

从;゚∀从「・・・うぇっ・・・」

新ジャンル、『朝っぱらからゲロ吐いてる女子中学生』。

从 ゚∀从「間違っても流行んねぇな」

歯磨きを済ませて、外を見る。オレと同じ学校の生徒が登校していく姿が見えた。
鼻で笑ってやろうとしたけど、虚しくてやめた。

从 ゚∀从「飯どうすっかな・・・食欲無いし、いらね」

というのも、見た夢が最悪だったからだ。

某アジアにオレは潜伏している。亡命して来たらしい。
言葉も通じないもんだから、身振り手ぶりで懸命に交流を計っている。

すると、安ホテルを経営しているという夫婦の家に世話になる事が決まった。
オレより年上の息子が2人居て、雑用をしているが人手が足りなかったのだという。
夢の中のオレはとにかく自分の家に戻りたく無いらしく、仕事をするから置いてくれと
土下座までして頼み込む。
そこからは、まぁまぁいい夢だった。
良くしてもらえたし、休みにはその家族と湖に泳ぎに行った。
なのに・・・

从;゚∀从「う゛っ・・・」

アジアン母ちゃんがある日作ってくれた料理は、カレーだった。
喜んで蓋を開けて、瞬間。オレはフリーズ。

胎児の頭が丸々煮込んであったからだ。
闇医者で堕胎されただかなんだか知らんが、とにかくその国か村では栄養たっぷりという事で
ごく一般的な食材らしい。
ジャパニーズなオレは必死に抵抗したが、この味を受け入れられないなら国に帰るしか無いと
冷たく突き放される。

その瞬間、犬のようにカレーをかっ込んでいた。
臭いはスパイスで消えていたが、食感は残っている。ぐにゃりと柔らかい骨が印象的だった。

从 ゚∀从「・・・やっぱ、サバの水煮みてぇな感触だったな・・・」

完全に食欲が無くなった。

オレは毎日必ず夢を見るタイプで、しかも無駄な記憶力を発揮して、
起きた後も完全に内容を覚えていた。
ああバカ。何も詳しく思い出す事なんか無かったのに。
三日ぶりに寝たと思ったらこれだよ。全く、不眠になるのも当たり前だ。

4:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:23 RmRjHMs70

从 ゚∀从「・・・ヒマだなぁ」

学校に行くのを辞めたはいいけど、する事が無い。
出かけるか、携帯いじってるか。
と、その時メールが届いた。

从 ゚∀从「あん」

『やぁ。(´・ω・`) 起きてるかい。今日は休むの?』

从 ゚∀从「・・・・・・」

『ハムスターを買いに行くので行きません。』

携帯のフリッパを閉じる。
ショボンの野郎もヒッキーになりゃいいのに。
そうすりゃアイツん家でパソコンやり放題だ。

从 ゚∀从「・・・よし」

立ち上がり、髪を整えて財布を片手に立ち上がる。
本気でハムスターを飼いたくなったのだ。
行き当たりばったりの思考だけど、ハムスターは昔も飼った事があるから大丈夫だろう。

从 ゚∀从「あの真っ白でふわふわなヤツがいいなぁ」

煙草を咥えて、鍵を閉める。

( ФωФ)「おっ、ハインちゃん。お出かけかい?」

从 ゚∀从「あ、こんちはっす」

階段を降りたところで、大家のロマネスクさんに会った。

( ФωФ)「父さんの具合はどうなの?」

从 ゚∀从「あー・・・まだ、悪いみたいっすね」

( ФωФ)「そうかい。早く良くなるといいねぇ」

ロマネスクさんは、そう言いながら自分の家へと入っていった。

从;゚∀从「あれ?そういや今月家賃まだ払ってねえ・・・」

気づいたけど遅い。つうか、ロマネスクさんはいくら滞納しようが、
こっちから言わない限り一切請求して来ない。
すんごく穏やかに喋ってるけど、実はバリバリの現役ヤクザだって知ってる。
この前ニュースでどっかの組が抗争して1人死んじまったらしいが、ロマネスクさんの
知り合いだったらしく数日落ち込んでいた。

从 ゚∀从「・・・あ、ハムスターハムスター」

家賃は後で置いてこよう。
オレはそのまま近所のペットショップへと走り出した。

5:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:23 RmRjHMs70

从*゚∀从「へへっ、どうだ?うまいか?」

ハムスターに話しかけるのも、セーフだよな。
一目ぼれだった。大福のように丸々としているところがポイントだ。

近くにいた店員を捕まえて、「あの白くてふわふわしたヤツを一匹」と言ったら

( ><)「はい、わかったんです!」

と威勢のいい返事をした後


  _,,..,,,,_
/ ,' 3  `ヽーっ
l   ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"


こんなのを持ってきやがった。


从 ゚∀从「確かに白くてふわふわだけどよ・・・20万だぞ?買えねっつの」

その後もビロードとかいうその店員にゲージやら餌やら持ってこさせて、お会計。

(*><)「ありがとうなんです!」

いや、すまんね20万のじゃなくて。


その後ダッシュで家賃を払いに行き、紙箱からそっとヤツを出してやって、今に至る。

从 ゚∀从「・・・名前は・・・」

ああ、ほっぺた膨らんでる。可愛いなぁ畜生。

从 ゚∀从「・・・アニジャ。お前の名前は、アニジャだ。」

本当はモチ、とかそういう安直なヤツにしようとしていたけど、反射的に出したのは・・・
アイツの名前だった。

从*゚∀从「よっしゃ、今日から寂しく無いぞ!オレにも家族がいるんだー!」


ごめん、誰かオレに温もりを下さい。

6:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:24 RmRjHMs70

ピンポーン

「高岡、いるー?」
「ハイン?」

从;゚∀从「ちょっと待ってろ!!」

アニジャと戯れるのに夢中になってた。

从 ゚∀从「はいはい今開けるぜ」


( ´_ゝ`) 「よう、不良少女」

川 ゚ -゚)「遊びにきたぞ!」

(´・ω・`)「手土産を持ってきたよ」


いつもの三人だった。

从 ゚∀从「おう、入れよ!お前らに紹介したいヤツがいるんだ」

(;´_ゝ`)「はい?」

川 ゚ -゚)「む?誰だ?」

(;´・ω・`)「高岡、まさか本当に・・・」

从 ゚∀从「ご名答!じゃーん!」

茶の間のテーブルにゲージを乗せる。


从*゚∀从「オレの家族でーす」

川*゚ -゚)「か、可愛いじゃないか!!」

(;´_ゝ`)「おお!?」

(;´・ω・`)「まさか本当に買ったとはね」


クーは既に手にのせて愛でている。ショボンが四人分の飲み物を取り出した。

从 ゚∀从「おっ、サンキュー!」

それぞれ好みがハッキリ分かれてるから、選ぶのは簡単だ。

オレがコーラ、兄者がお茶、クーがレモンティー、ショボンがファンタ。

从 ゚∀从「んで、どうしたんだよ?何かオレに用事か?」

( ´_ゝ`)「用事というか、・・・」

兄者が口ごもる。
ピンと来た。伊達に付き合っている訳じゃない。

从 ゚∀从「ははん、オレが学校行かなかった事だろ?」

(´・ω・`)「まさかハムスターの為じゃないよね」

从 ゚∀从「それもあるけど・・・行きたくなくなった。」


沈黙。
こういうの好きじゃねぇけど、でも理由を皆知ってるから仕方無い。


川 ゚ -゚)「ハイン、ハムスターの名前は?」

打ち破ったのはクーだった。コイツの異常に空気読めるところは、見習いたいと思う。

从 ゚∀从「おう!そいつか!アニジャだ!」

川 ゚ -゚)「なんと」

(´・ω・`)「つまり今日からアニジャと同棲生活という訳だね」

(;´_ゝ`)「ややこしいな。というか、何故俺の名を・・・」

从 ゚∀从「いやいや、理由はあるんだぜ?目が垂れてるところとか、眠そうなところとか」

(;´_ゝ`)「む・・・似てる・・・かな?」

川 ゚ -゚)「アニジャ、こっちにおいで」

(;´_ゝ`)「え?何?」

川 ゚ -゚)「ハムスターの方だ」

(;´_ゝ`)「ああ、もう!」

困惑している兄者を見ていると、なんだか楽しかった。

(´・ω・`)「あ。そろそろ帰らないとマズイや」

川 ゚ -゚)「私も。」

2人が同時に立ち上がる。
外はいつの間にか夕闇に覆われ始めていた。

从 ゚∀从「おう、ショボン!クーをちゃんと送ってってやれよ!」

(;´・ω・`)「高岡!」

川 ゚ -゚)「・・・いい。私1人で帰れる。じゃあ、また来るぞ」


バタン。

7:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:25 RmRjHMs70

从 ゚∀从「・・・・・・」

( ´_ゝ`)「・・・・・・」

閉ざされたドアの隔たりと同じような空気を、クーとショボンの間に感じた。

( ´_ゝ`)「・・・なあ、ハイン」

兄者が温くなったお茶を啜る。

从 ゚∀从「なんだ」

( ´_ゝ`)「・・・あいつら、付き合ってるんだよな?」

そんな事オレに訊かれても困る。

从 ゚∀从「たまにショボンからクーとの恋愛相談のメール来るぜ」

( ´_ゝ`)「俺もだ。女心はわからんから、ハインに訊けと言っておいた」

从 ゚∀从「・・・」

この話題は避けたかった。クーがショボンに冷たい理由を、オレは知っていたから。

从 ゚∀从「なぁ、まだ帰らなくていいのか?」

話題を逸らしてみる。・・・いや、不安が先立ったのかも知れない。

( ´_ゝ`)「あと一時間くらいはな。俺が帰ったら寂しいだろう」

いけしゃあしゃあと言ってくれるが、事実だった。

从 ∀从「・・・・・・ああ」

俯いて、声を絞り出す。
怖くてたまらなかった。
また夜が来る。嫌な事ばかりの、夜が。

( ´_ゝ`)「・・・ハイン」

从 ∀从「・・・・・・」

( ´_ゝ`)「・・・ごめん・・・」

その言葉を聴きたくなくて、俺は兄者の唇を塞いだ。







从 ∀从「・・・・・・」

カラカラカラとリズミカルな音が響いた。
アニジャが回し車をしているのだろう。

そっと寝返りを打った。素肌のまま布団の中に潜り込む。
中に残ったアイツの体温を、逃がしたくなかった。

惰性か。誰が嘘つきだ。何が狂っていて、何処が間違っている?

从 ∀从「オレだ」

一番は。原因は。


携帯が鳴り出す。サァッと血の気が引いていくのがわかった。

从 ∀从「・・・・・・もしもし」

『リッちゃん?今日どうかな。』

从 ∀从「・・・」

オレは。

『もしもし?リッちゃん?』

从 ∀从「・・・はい」

『ああ、暗い声だね。今日はとってもいいところを用意したんだよ。お金も弾むし』

ミシッ
力いっぱい握った携帯が軋んだ。

从 ∀从「・・・わかりました。何時に行けばいいですか」

忘れちゃいけない。
オレは最低だって事を。

8:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:25 RmRjHMs70

从 ゚∀从「・・・進路相談とか、どうすりゃいいんだろ」

オヤジの入院先から『短時間の面会は許可されました』と連絡が来て、考えた。

从 ゚∀从「とりあえず、見舞うか・・・」

のろのろと服を着る。気が進まないからだ。


从 ゚∀从「なになに・・・「閉鎖病棟への面会室は二階です」・・・あっちか」

螺旋階段を昇り、上へと向かう。
ついた場所は、病院という感じのホールだったけれど・・・薄いプラスティックの仕切りがあった。

从 ゚∀从「・・・なんか、アレだ。」

そう、ドラマなんかで見た事のある・・・留置所みたいな部屋。
看護士に促されて、椅子に座って待つこと5分。


('A`)「・・・ハイン」

痩せこけたオヤジが現れた。

从 ゚∀从「よぉ」

歩けるようになったんだな、と続けようとして

(;A;)「早くこんなところから出たいよハインハインハインハイン・・・」

オヤジの号泣に掻き消された。


*(‘‘)*「ちょっと興奮してしまったみたいなので、お部屋に戻しますね」

从 ゚∀从「・・・はい」

*(‘‘)*「えーと、入院道具は・・・」

从 ゚∀从「これっす」

ボストンバックを指差す。看護士は中身を取り出して、確認を始めた。
下着、シャツ、コップやらその他雑貨も含めて、全てオヤジの名前が書かれている。
精神病院では盗難が絶えず、それを防止する為なのだと説明を受けた。

*(‘‘)*「はい、大丈夫ですね。すみませんが、もう少し落ち着いたらまたご連絡しますので」

从 ゚∀从「・・・はい」

学校の三者面談の事を、話すつもりだったのに。

再び螺旋階段を降りる時、凄まじい絶叫が響き渡った。
動物園みたいだ。

从 ゚∀从「・・・」

あんなところ、オレだって嫌だろうな。

帰り道はすっかり暗くて、本屋に寄ろうとしていたオレはそのまま突っ切って家へ帰る事にした。

从 ∀从「・・・・・・」

名前が書かれたオヤジの私物の映像が瞼をチラつく。

ぽたり、と何かが爪先だけ見て歩いていたオレの視界に入った。

从 ;∀从「・・・・・・」

小学生の頃、オレは達筆だったオヤジに持ち物の名前を全て書いて貰っていた。
名札、上履き、ランドセル、筆箱・・・
今はどうだ?オヤジのヤツ、手が震えてひらがなすら碌に書けやしない・・・

从 ;∀从「・・・ははは」

これじゃ、オレが母ちゃんみてぇじゃんか。
どうなってんだよ。全く、どうなってるんだ。

9:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:26 RmRjHMs70

( ^ω^)「お。高岡、進路相談の事なんだけど・・・」

从 ゚∀从「ブーン。もちっと伸びそうだわ」

(;^ω^)「先生と呼びなさいお。そうかお、まだお父さん調子悪いのかお・・・」

オレはこの担任の事が好きだった。

( ^ω^)「また小説書いたかお?」

从 ゚∀从「あー、一応書けた」

(*^ω^)「まじかお!採点するから持ってくるお!」

国語担当でもあるブーン(内藤先生、か)は、オレがノートの隅っこに走り書きしていた小説に
『続きが気になるので書いてください。主人公が好きです。』と感想を添えて返してきた。
それがきっかけだっただろうか?



从 ゚∀从「だりい・・・」

来たくも無い学校に顔を出したのは、ブーンに迷惑をかけているという負い目があったからだ。

( ´_ゝ`) 「五回目」

隣の席の兄者が言う。

2時間目の授業からやって来て、今は昼休みだ。いつの間にそんなに言ってたんだ。

从 ゚∀从「帰ろうかな」

( ´_ゝ`)「もうすぐ終わりだから、居ればいいじゃないか」

从 ゚∀从「なーんか嫌な予感がすんだよ」

そしてそれは大体当たる。


ζ(゚ー゚*ζ「高岡・・・久しぶり。ちょっとこっち来なよ」

ほら、な。

( ´_ゝ`)「またお前か」

突っかかろうとする兄者の袖を引く。

从 ゚∀从「いいって。行って来るわ」

(♯´_ゝ`)「ダメだ!!」

从 ゚∀从「どうせいつもと同じさ。な?」

だから・・・
優等生のお前は、巻き込みたくねぇんだよ。





ζ(゚ー゚*ζ「アンタみたいなのと付き合うなんて、あの男も相当趣味悪いよね」

从 ゚∀从「ああ。ゲテモノ趣味なおかげで楽しくお付き合いさせて貰ってるぜ」

ζ(゚ー゚*ζ「頭おかしいんじゃないwwアンタ自分の立場とかわかってる?」

从 ゚∀从「・・・ああ。」

ζ(゚ー゚*ζ「声が震えてるんだけど」

握った拳に、自然と力が篭っていった。
心臓がバクバクいってやがる。落ち着け。落ち着け・・・

ζ(゚ー゚*ζ「アンタ目ざわりなんだよね。自分がモテるとか勘違いしてない?」

从 ゚∀从「またそれかよ」

ζ(゚ー゚*ζ「これは忠告だよ?調子に乗って痛い目に合わないように」

視界が滲む。ヤバイ。

ζ(゚ー゚*ζ「ねぇ。円光少女のハインさん?」

从 ∀从「ッ・・・」

ζ(゚ー゚*ζ「そのブッサイクな顔と貧相な体で荒稼ぎしてるって言うんだから、世も末だよねぇ」

唇を噛む。このまま噛み千切ってやろうか?
行き場の無い感情の波が押し寄せてくる。

ζ(゚ー゚*ζ「姿慎みなよ。マジで。見てるこっちが恥ずかしいから」

从 ゚∀从「ああ、そうですか」

ζ(゚ー゚*ζ「知ってる?男子の噂。「高岡と一回目が合えばヤらせてくれる」・・・だってさ」

言い返そうと思っている。なのに口が開かねえんだ。
コイツの言ってる事が――事実だから。

ζ(゚ー゚*ζ「そんなに男が好きなら、輪姦してあげよっか?アンタとヤりたいって馬鹿多いしさ」

从 ∀从「・・・ざけんじゃねぇよ。てめぇがヤれ」

ζ(゚ー゚*ζ「あはは、追い詰まってるww高岡はヤリマンって言われると弱いね~」

ああ、くそ。この女に何か言ってやりてえ。ぶん殴ってやりてえ。
無理だ。オレには出来ない。

ζ(゚ー゚*ζ「あ。アンタってさ」

次の台詞は、オレの頭を真っ白にさせた。

ζ(゚ー゚*ζ「自分のオヤジともヤッてたってマジ?キチガイオヤジとさww」





从♯ ∀从「あぁああああぁぁぁぁああああああ!!!」

え?今の声ってオレ?

ζ(;ー;*ζ「きゃああああ!!」

あれ、デレのヤツ吹っ飛んだ・・・
あ、オレが圧したのか・・・


从♯゚∀从「立てよコラ!!オレのオヤジが何だって!?オレとオヤジが何だって!?」

ζ(;ー;*ζ「ぎゃっ!」

从♯゚∀从「言ってみろよ!もっぺん言ってみろっつってんだろうがこのクソ女!!!」

ああ、なんだこれ。
頭ん中真っ赤になっていくような。
どうしちまったんだ・・・


(;=゚ω゚)ノ「女子が喧嘩してるんだょぅ!!」

(;・∀・)「止めろ止めろ!!誰か、先生呼んでこい!!」

从♯゚∀从「邪魔すんじゃねぇ!!ぶっ殺すぞ!!」

ζ(;ー;*ζ「ふぇ~ん・・・」


( ^ω^)「・・・!高岡!?」

10:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:27 RmRjHMs70

从♯゚∀从「あァ!?オレがアイツを殴ったって!?」

先公たちが何事かと振り返るが、構ってられない。

( ^ω^)「落ち着けお、高岡。見ていたぃょぅたちの話と、保健の先生に訊いた結果
       デレの嘘だとわかったんだお。」

从♯゚∀从「じゃあなんだって言うんだよ!?オレは帰る!!胸糞悪い!!」

( ^ω^)「・・・僕が訊きたいのは、高岡がどうしてそこまで怒ったかって事なんだお」

从 ゚∀从「!!」

罵詈雑言を喉の奥に押し込める。沈黙。
急激に体の中の嫌な熱が冷めていった。

( ^ω^)「デレは、高岡が急に怒ったって言ってるお。」

从 ∀从「・・・・・・」

( ^ω^)「ブーンの思い上がりかも知れないけど、高岡はそんな子じゃないお。
       見た目はよろしくないけど、いきなり暴力振るったりなんかしないお」

从 ∀从「・・・・・・」

( ^ω^)「話したくないかお?」

从 ∀从「・・・ああ」



『そんな子じゃないお』

これはブーンからオレへの信頼の証だ。
だとしたら、言えない。ブーンが大事な先生だから、余計に言えない。
今学校で流れている噂は全てただの噂話だと思って欲しかった。

( ^ω^)「・・・高岡だって言いにくい事あるおね。ごめんお」

違う。
ブーンが信用出来ないから話さないんじゃない。オレは。

从;∀从

ブーンに嫌われたくないんだ。
これ以上――大人を嫌いになりたくないんだよ・・・

11:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:27 RmRjHMs70

(♯´_ゝ`) 『だからあんな馬鹿について行くなと言ったんだ!!』

帰宅した瞬間着信した兄者の声がキンキン響く。なんか頭いてぇ。風邪か?

从 ゚∀从「ごめすー」

煙草を吹かしながら答える。オレ死ね。

(♯´_ゝ`)『いいか!周りが何と言おうが俺はハインが好きだ!!』

从 ゚∀从「・・・ああ」

馬鹿野郎。煙草落としたじゃねぇか。

(♯´_ゝ`)『一番悪いのは知っていて何も出来ない俺だ!!わかったか!!』

从 ゚∀从「・・・関係ねぇよ」

(♯´_ゝ`)『そうやって自己解釈するな!』

从 ゚∀从「オレ・・・感謝してるぜ?」

(♯´_ゝ`)『だから・・・』

从 ゚∀从「体売ってるオレを、抱いてくれるから」

(♯´_ゝ`)『ハイン!』

从 ゚∀从「あ、アニジャに餌やんなきや。じゃあにー」

無理矢理電話を切った。ついでに電源も落とした。

从 ∀从「・・・はっ」

馬鹿だ、オレ。


ベッドに寝転がって、天井を眺める。
進路相談。
どうなるってんだよ。何がどうなるって・・・

从 ∀从「売春して、いじめられて、不登校で、オヤジが精神病で・・・」

どんな未来があるっていうんだよ?

カーテンを引いた薄暗い部屋の中に、またカタカタと回し車の音が響いた。

12:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:28 RmRjHMs70

*(‘‘)*「こんばんは、ハインさん」

从 ゚∀从「こんばんは」

二回目の面会許可が降りて、オレは少しの期待を抱いて病院を訪れた。

('A`)「ハイン!やっと来たのか!」

久しぶりに会えて嬉しいのかと思ったら、前回の記憶が無くなっただけだった。

前回より長く離していたけれど、会話が出来ない。
ちぐはぐな返答が帰ってくるばかりで、そうしているうちにオヤジの主治医から話があると
オレは下へと呼ばれた。

(-@∀@)「やあ、久しぶりですねハインさん」

从 ゚∀从「どうも・・・」

そういや、オヤジがぶっ倒れて担ぎ込まれてきた日以来話してなかったな。

(-@∀@)「お父さんの事についてなんですが、娘さんであるあなたしか身内がいないとの事
     だったので・・・なるべくわかりやすく説明しますね」

そう言って掲げられたのは、レントゲン写真だった。

(-@∀@)「これがお父さんの脳です。」

続いて、別のレントゲン。

(-@∀@)「こちらが、一般の脳です。比較してみて、何かお気づきですか?」

从;゚∀从「・・・・・・」

言葉に詰まった。気づく?そんなレベルの話じゃねぇだろ。

从;゚∀从「・・・空洞・・・」

(-@∀@)「・・・はい。そうです。」

从 ゚∀从「これは・・・」

(-@∀@)「萎縮してしまっているんです」

从 ゚∀从「・・・治るんですか」

(-@∀@)「・・・完全とは言えません。むしろ、若年性痴呆になる可能性がとても高いと思われます」

从 ゚∀从「・・・・・・」

(-@∀@)「この進行を食い止める為の治療を行う予定です。同意して頂けますか」

从 ゚∀从「・・・はい・・・」

間の抜けた返事しか出来なかった。
目の前に突きつけられたものが、あまりにもでかすぎた。


*(‘‘)*「・・・あの子、大丈夫でしょうか。顔色が・・・」

(-@∀@)「まだ中学生だよ。・・・残酷過ぎる話だったな」

*(‘‘)*「・・・お父様がハインさんの施設行きを断ったんですが・・・あの子、1人でどうやって
     暮らしているんでしょうね・・・」

(-@∀@)「・・・・・・」

13:◆ITqALJqy5Y
12/18(火) 04:29 RmRjHMs70

从 ∀从「・・・・・・」



(;A;)『ヒート!目を開けろ!ヒート!!』

从;∀从『お母さん!いやぁああああ!!』


('A`)『ハイン、これから・・・2人で頑張って行こうな』
从'ー'从『うん、わかったよおとうさん』


『ハインへ

ごめんなさい。お父さんは疲れました。弱い父を許してください』


从'ー'从『おとうさん・・・お仕事でしょ?なんで・・・』



('A`)『ハイン』

ひどい 酒の臭い

('A`)『ごめん・・・ごめん・・・』

从 ∀从『・・・もう・・・捨てるんじゃねぇぞ・・・クソオヤジ・・・』


お母さんと暮らした家も

友達も

大事だったものも

何もかも捨てて わたしたちはこの街へ 逃げてきた



( A )『あああああああ!!』

( A )『酒!!酒!!』

从;゚∀从『オヤジ!?やめろよ、何すんだよ!!』

( A )『お前は誰だぁあああああ』

( A )『出て行け!!』


从 ∀从『・・・失禁したのかよ』

从 ∀从『はは・・・』



『高岡ってさ、なんか臭くない?』

『キチガイオヤジの介護してるらしいよw』

『うわ、ありえねぇwww』

『超悲惨www』


( A )

从 ∀从『オヤジ、腹減ったよ』

( A )

从 ∀从『もう金もねぇんだよ。どうしたらいい?』

( A )

从 ∀从『オヤジ・・・なぁ・・・』

( A )『・・・け・・・』

从 ∀从『・・・あ?』

( A )『酒・・・買って来いよ・・・』





从;゚∀从「――ッ!!」

コメカミがズキズキと疼く。
嫌だ。あんな記憶。いらねえよ。嫌だ。嫌だ。嫌だ・・・!!

从;゚∀从「んぐっ!?」

フラフラとしていた体が、急に後ろへ引きずられた。
誰だ、と思う間もなく

オレの体は車の中へ放り込まれた。



从 ∀从「・・・・・・」

あーあ。
どうすんだよこれ。
制服破るなよなぁ。買う金ねぇんだからよォ。
なんか・・・すっげぇ気持ち悪いし。

从 ∀从「・・・ふ・・・ふふふふ」

今更レイプ如きでオレが傷つくかっての・・・

从;゚∀从「あはははははははは!!!ざまぁみろ!!こんな汚ねぇ体相手にして!!」

だって、笑っちまうじゃねぇか。

从;゚∀从「バーカ!!馬鹿!!ヒャハハハハ!!」

月が、やけに赤く見える。

[ 2008/03/26 18:24 ] 中篇まとめ | TB(0) | CM(0)

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