ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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64:M【残り3日】◆0ED/DArWzw
01/26(土) 00:28 K373eyLpO

川 ゚ -゚)「…」


気付いたら寝てしまっていたようだ。
クーは体を起こし、ドクオを見つめる。


('A`)「…ん……」


川 ゚ -゚)「…今…」


空耳か、はたまた幻聴か。


('A`)「あ…ん…ん?」

川 ゚ -゚)「…ドクオ…」

('A`)「…お…ぉ、クー」

川 ゚ ー゚)「…何時まで寝こけていたんだ…全く」

('A`)「あぁ…悪いな…」

川 ゚ -゚)「…早速悪いが、悪い知らせがある」

('A`)「…縮んだんだろ、寿命」

川 ゚ -゚)「…お見通しってわけか」

('A`)「はは…わざわざ、急展開になるなんてなぁ…これは、もう…」

川 ゚ -゚)「体は動くか?」

('A`)「いや…小指さえ動かない」

川 ゚ -゚)「そうか…」


二人はノートパソコンを見つめる。
何時変わったのか、画面はホームになっていた。


('A`)「…安楽死くらいが、俺は好きだがな…」

川 ゚ -゚)「縁起でもない、やめてくれ」

('A`)「あぁ…すまない」

川 ゚ -゚)「そう気を落とすな。まだやれる」

('A`)「…だと良いがな…」


ドクオはゆっくり、窓の景色を見つめた。
その景色は、高い階だからか、県を一望できた。

65:M【残り3日】◆0ED/DArWzw
01/26(土) 13:46 K373eyLpO

('A`)「腹減った」

川 ゚ -゚)「?そうか、待ってろ」


クーは病室を出る。
出た瞬間、見慣れた姿を目撃した。


(´・ω・`)「やぁ」

川 ゚ -゚)「…お前は…」

(´・ω・`)「ドクオは元気かい?」

川 ゚ -゚)「まぁそれなりにな」

(´・ω・`)「ならよかった。日にちはまだまだあるから…」

川 ゚ -゚)「その事なんだが、ドクオは明後日辺りに命を落とす」

(´・ω・`)「…ごめん、もう一度言ってくれる?」

川 ゚ -゚)「ドクオは3日後、死ぬ」

(´・ω・`)「…どういう事だい?」

川 ゚ -゚)「寿命が縮んだ…と言うべきか」

(;´・ω・`)「…3日だって…?じ…冗談もはだはだしい…」

川 ゚ -゚)「…」

(´・ω・`)「…本当に…?」

川 ゚ -゚)「…あぁ」

(;´・ω・`)「…そんな話…あるのか…?」

川 ゚ -゚)「…」

(;´・ω・`)「…融通が利く話だな…それ…」

川 ゚ -゚)「…」

(´・ω・`)「…またくる」


そう言い残し、ショボンは病室を後にした。

68:M【残り3→??日】◆0ED/DArWzw
01/26(土) 15:18 K373eyLpO

川 ゚ -゚)「ドクオ、持ってきたぞ」


クーが病室に入ると、まず目にしたものは、ベッドの上に残されたノートパソコンだった。


川 ゚ -゚)「…?」


まじまじとノートパソコンを見てみる。


川 ゚ -゚)「…」


自分の目が狂った。
そう思いたいクーの目線の先に映るパソコン画面には、またしても"急展開"が起きた。
そういえば、ドクオの姿が無い。


川 ゚ -゚)「…これ以上、何をするというんだ…」


パソコン画面には、[ドクオ 残り 3 時間 22 分]と書かれている。
昨日までは3日もあったというのに。


(*゚ー゚)「来たみたいね」


病室から顔を出したのは、昨日のナースだった。


川 ゚ -゚)「…これ…は…?」

(*゚ー゚)「…ドクオ君、今手術中よ」

川;゚ -゚)「…」

(*゚ー゚)「ドクオ君にナースコールされて、私達が病室に来た時、ドクオ君の心拍数が急低下していたわ。貴方が昼食を持ってくる真っ最中よ」

川;゚ -゚)「そんな馬鹿な話…」

(*゚ー゚)「…多分、貴方には見て欲しくなかったのよ。自分がもがく姿なんてのは…ね?」

川;゚ -゚)「今は…?」

(*゚ー゚)「成功するとは言えない。だけど、あのままだとマズいわ。何より、そこのパソコンが証拠よ」


画面は、秒数でカウントダウンしている。


川;゚ -゚)「あと…3時間ですよ?!展開が早過ぎる!有余もないのか!!」

(*゚ー゚)「その件だけど、あの子、急性の癌なのよ」

川;゚ -゚)「…病院に、急性もあるのか…?」

(*゚ー゚)「えぇ。珍しい事なんかじゃないわ」

川 ゚ -゚)「…」

(*゚ー゚)「…行きましょ」


二人揃って、手術室に向かった。
手術室前に着いた時、ナースは言った。


(*゚ー゚)「貴方は、此処で待っててくれます?」

川 ゚ -゚)「…はい」


扉が開けられ、ゆっくり閉められた。


川 ゚ -゚)「…何とも理不尽な癌だな…」


クーは携帯を取り出し、ショボンに連絡した。

69:M【残り3時間】◆0ED/DArWzw
01/26(土) 15:26 K373eyLpO

(´・ω・`){…さっき、3日って言わなかったかい?}

川 ゚ -゚)「…あぁ」

(´・ω・`){僕の耳が異常なら、言ってくれないかい?}

川 ゚ -゚)「…少なくとも、君の耳は正常極まりない」

(´・ω・`){…今、病院の前にいるんだ。すぐそっちに向かうよ}

川 ゚ -゚)「あぁ」


電話を切り、次にブーンに連絡をいれる。







( ^ω^){…ブーンの耳が腐ったみたいだお。ちょっと耳鼻科行くお}

川 ゚ -゚)「君の耳は正常だ」

( ^ω^){…ん?あれはショボンかお?病院に向かったみたいだお…ちょっと後をつけてみるお}

川 ゚ -゚)「わかりやすい奴で何よりだ」



電話を切った途端、二人が現れた。


(´・ω・`)「…あながち、嘘では無いみたいだね」

( ^ω^)「ショボンから確認したお」

川 ゚ -゚)「…そうか」

(´・ω・`)「…後何時間だい?」

川 ゚ -゚)「…今…3時間切った」

( ^ω^)「…そんなバナナ…」

(´・ω・`)「待つ事しかできないとは…」

川 ゚ -゚)「…」

( ^ω^)「…馬鹿だお…ドクオは馬鹿だお…」

(´・ω・`)「…」

川 ゚ -゚)「私は、どうすればいいのだろうか…」

( ^ω^)「…」

72:M【残り2時間】◆0ED/DArWzw
01/26(土) 23:45 K373eyLpO

(´・ω・`)「…信じるしか、無いでしょ?」

(#^ω^)「呑気だお…ショボンは…呑気過ぎるお!!」

川;゚ -゚)「やめろ!此処は病院だぞ!!」

(#^ω^)「大切な仲間が、消えちまうんだお!!そんな呑気に待ってたら死んじまうお!」

(#´・ω・`)「じゃあ君は何かできるのかい?」


ショボンは叫んだ。
その叫びはこだまして帰ってきた。


(#^ω^)「…」

(#´・ω・`)「君は何ができる!癌を瞬時に退治する能力でもあるってのかい!?」

川;゚ -゚)「ショボン…」

(#´・ω・`)「あぁそうさ!確かに、現にこうして待つしか策が無い…しがない凡人さ!だが、それが何かわかるか?僕達じゃ手が出せない域なんだよ?!」

(#^ω^)「…」

(#´・ω・`)「どうだい?その為に、医師というのがいるんじゃないのかい?!確かにブーンの論もわからなくはない。だが、筋があるだろ?筋書き通りいくなら、ドクオはとっくに助かってるんじゃないのかい!?」

( ^ω^)「…」


ブーンの怒りは、次第に涙に変わった。


( ;ω;)「…わかってるお。…不可能だってことは…だけど…だけど…」

(´・ω・`)「…すまない、少し…度が過ぎた」

( ;ω;)「…謝るのは僕だお…。僕が…僕が…」

川 ゚ -゚)「…」


凍り付く3人。
重苦しい空気。
どうしようもないこの状況の中、残り…2時間を過ぎ、1時間となったのは、変わりない現実。

ドクオの手術は、未だ終わる気配が無い。

76:M【残り1時間】◆0ED/DArWzw
01/27(日) 01:11 PJJNePcbO

(´・ω・`)「…1時間か…」

川 ゚ -゚)「…」

( ^ω^)「…」


黙って、見てるしか無かった。
ただ黙って、黙々と、静かに、そこに誰もいない…そう思える程、気配が無い程、黙って病室を見ていた。


( ^ω^)「…こんな事、考えるのは、自分に腹が立つけど…」

(´・ω・`)「…」

川 ゚ -゚)「…」


二人は黙ってブーンの話に耳を向ける。


( ^ω^)「…ドクオが、もし…死んじゃったら、どうすればいいのだろう…」

(´・ω・`)「…」

川 ゚ -゚)「…」


その問題の返答は、返る事は無かった。


(´・ω・`)「…どうするも…何もないだろ」


返答は、ショボンだった。


川 ゚ -゚)「…」

(´・ω・`)「…死んだら…なんてのは、そうなるまで、言うもんじゃない。言霊は、そういうのからできてしまうんだ」

( ^ω^)「わかっているお。少なくとも、この空気だって読めたつもりだお…」

(´・ω・`)「…そう思うかい?」

( ^ω^)「…いや…、読めちゃいないお。…わかっちゃいるお…不安が不定を呼ぶ…なんとかこの空気を壊そうにも、壊せない…」

川 ゚ -゚)「…壊せぬ壁も、あるって事なのか…」

(´・ω・`)「…僕達は、ただ、無事を祈るしかないんだよ…」

川 ゚ -゚)「…」























―手術室内










ピー…という、悍ましい音が、手術室内に流れる。


(;゚д゚)「で、電気ショックだ!早くしろ!!」


付き添いは電気ショックを用意し、医師はドクオの体に出力部を貼り付けた。


(;゚д゚)「最初は10万…」


ドクン、と、ドクオの体が一瞬飛ぶ。
嫌な音は鳴り止まない。


(;゚д゚)「死なせはしない…!!」


医師は、更にボルトを上げた。












78:M【残り15分】◆0ED/DArWzw
01/27(日) 01:19 PJJNePcbO

川 ゚ -゚)「…」

( ^ω^)「…」

(´・ω・`)「…」


沈黙は深まる。


川 ゚ -゚)「頼む…」

(´・ω・`)「…クー…」

( ^ω^)「…願うしか無いお」

(´・ω・`)「…」



憎たらしく光るパソコン画面は、秒刻みで、カウントを続ける。


(´・ω・`)「…パソコン…壊せばなんとかならないか?」

( ^ω^)「…気が狂ったかお?」

(´・ω・`)「パソコンが秒刻みするなら、元を消せばいい。…つまり、このパソコンを起動不可能にすれば…」

川 ゚ -゚)「止めてくれ…そんな冗談」

(´・ω・`)「…あぁ…」

川 ゚ -゚)「私達には、もう信じる事だけが取り柄なんだ」

(´・ω・`)「…」




時間は、刻一刻と迫る。
あと10分、5分、3分、2分…。



いつの間にか…時間は来た。

79:M【残り 日】◆0ED/DArWzw
01/27(日) 01:38 PJJNePcbO

カウント終了と共に、医師が手術室から出てくる。


川 ゚ -゚)「…」

(´・ω・`)「…」

( ^ω^)「…先生…」


医師は何も言わない。


川 ゚ -゚)「…全部、言ってもらえるか?」

( ゚д゚)「…肺は勿論、胃、肝臓、全てに細胞が増殖している。…強いて言えば、手が尽くせない。そして、先程心拍数が停止…」


予感が、当たらない事だけ、クーは願った。


( ゚д゚)「…こんな事、言うのは…嫌なんだが…」


やめてくれ―。
事実は、聞かせないでくれ―。
もう触れないで―。


( ゚д゚)「…1月…27日…午前、1時30分手前…」



(´・ω・`)「…」


ショボンは、後ろを振り向く。


( ^ω^)「…」

川 ゚ -゚)「…」


二人は、黙って聞く。


( ゚д゚)「…ご臨終です」



その瞬間、クーは発狂しかけた。


川 ゚ -゚)「…」


後ろを振り向いていたショボンは、黙って、肩を揺らす。


( ^ω^)「…」


川 ゚ -゚)「そ…んな…まさか…」



(´・ω・`)「…」




川 ; -;)「う…っ…」


一体、何度泣いてきただろう。
数えたくもない。


( ^ω^)「…」

(´・ω・`)「…」


二人は黙って、クーの泣き声を聞くしかなかった。
此処で話しかければ、悲しみを現実にさせてしまいかねない。


川 ; -;)「う、あ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


クーは、とにかく大きな声で、喚く様に、泣いた。
解決はしない。
わかっているのに。
現実はわかっているのに。
…泣きやむ事は、できない。


(´・ω・`)「…クー。…よく、聞いてくれ」

川 ; -;)「う…ぁ…」

(´・ω・`)「君が涙ぐんで見ている今は、紛れも無い…今なんだ。だが…君には、大事なものがあるじゃない」

川 ; -;)「ぇ…あ…」

(´・ω・`)「…ほら」


ショボンは、ノートパソコンを開いてクーに見せた。





[>…クーか?]


川 ; -;)「…!」

[>わりぃな。先に逝っちまったみたいだ。…ほんと、何やってんだろうな、俺は]

川 ; -;)「ド…クオ?」

[>あぁ…泣くな。泣いたって始まらないし、俺は、こうして此処にいるだろ?]

80:M【残り 日】◆0ED/DArWzw
01/27(日) 01:50 PJJNePcbO

川 ; -;)「ひっ…ひっ…」

[>まぁ…そう焦るなよ。俺は、体こそ死んだが、心はこうして健康体だ!]

川 ゚ -゚)「…あ…ぁ…」

[>お前、追いかけようとか考えるなよ?]

川 ゚ -゚)「…そんな…事するか…」

[>だろうな。…とにかく…そういう事だ。わかるよな?]

川 ゚ -゚)「…あぁ」

[>…なら良いさ。頼むぜ?これから]

川 ゚ ー゚)「…言っただろう?ついていく、とな」

[>…そうだったな]


クーは立ち上がり、パソコン片手に歩き出す。


(´・ω・`)「クー」

川 ゚ -゚)「?」

(´・ω・`)「…頼むぞ」

川 ゚ -゚)「…任せとけ」

( ^ω^)「頼むお」

川 ゚ -゚)「あぁ」



クーは歩き出す足を、また止めた。




川 ゚ -゚)「…」


クーは、手術室を見つめた。


川 ゚ -゚)「…じゃあな」


川 ゚ -゚)「…」








川 ゚ -゚)「また、何処かで会う事もあるだろう」



そう言い、手術室を背に向け、クーは歩き出した。

片手にパソコンを持ったまま―。
クーの目線は、絶えず、まっすぐなまなざしだった。

81:M【残り 日】◆0ED/DArWzw
01/27(日) 02:01 PJJNePcbO






―それから、半年が経った。









[>おい、クー]

川 ゚ -゚)「どうした」

[>お前、就職したみたいだな]

川 ゚ -゚)「あぁ、デザインの会社らしい」

[>家は、帰れそうに無いのか?]

川 ゚ -゚)「いや、夕方には戻れるみたいだ」

[>それはよかった]

川 ゚ -゚)「寂しいのか?」

[>ふっ…馬鹿言え。話相手がいなきゃつまらんだろ]

川 ゚ ー゚)「…そうか」

[>早く、帰ってこいよ]

川 ゚ -゚)「あぁ」



クーは玄関の戸を開け、外に出た。
太陽は、変わらぬ日差しを照らす。


川 ゚ -゚)「じゃあな」


クーは戸を閉め、鍵をかける。



[>気をつけてな、クー。]










体こそは、死んだ。
だが、心は、生きている。
見えない明日でも、地につく事は出来る。
例えそれが、悪夢だとしても。











パソコンの画面には、白文字で、こう書かれていた。















[>>('A`)の寿命は後1ヶ月のようです END]
[ 2003/03/16 19:50 ] 中篇まとめ | TB(0) | CM(0)

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