ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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('A`)の寿命はあと一ヶ月のようです  1

1:M
01/22(火) 00:29 Fq4AoezpO

俺は今、病院にいる。
息が苦しくなったのだ。

だから、こんな夜中に、緊急で来ている。

日付が変わった頃に診断が終わった。
医師の表情から察するに、告げられる言葉は、深刻かつ大胆な発言だろう、という事だ。

( ゚д゚)「…ご両親の方は?」

('A`)「今外で、ちょっと戻れないみたいです」

仕事関係は、昼夜問わず連絡が相次ぐし、俺は既に愛想が尽かされた。
緊急の電話をしたのは、両親の、最後の世話だろう。

( ゚д゚)「…君しか、いないのか…」

('A`)「えぇ。…それで、結果は…?」

( ゚д゚)「…聞く勇気が必要だが、それでも聞くかい?」

その言葉を聞いた時、俺は予感した。
"危険"、その言葉が頭に浮かんだ。

('A`)「…はい」

意を決してうなずく事にした。
"聞きたくない"なんてのは、小学生までだ。

( ゚д゚)「…癌だ。それも、かなり進行している質の悪い病状だ」

癌。
よくテレビでも聞く話だ。

( ゚д゚)「今回、息が困難になったのは、君が肺癌というのもある。しかし、君の場合は既に…いや…」

医師は話をためらった。

( ゚д゚)「非常に考え難い話なんだが…君は、既に死んでもおかしくないんだ」

('A`)「…どういう事…です?」

( ゚д゚)「君は、末期癌だ。しかも、生まれた時には、既に」

耳を疑った。
そんな話があるのか?

( ゚д゚)「正直、君がそのままで、今回まで生きていた事が一番不思議で仕方無い」

('A`)「…なぁ、先生」

( ゚д゚)「…なんだね」

('A`)「…俺の余命は、何時なんだ?」

もはや、敬語使う事じゃない。
俺はタメで話を聞く。

( ゚д゚)「…」


医師から告げられた言葉は、余りに重すぎた。










( ゚д゚)「…今日から31日後。つまり、2月22日だ」












('A`)の寿命は後1ヶ月のようです。

2:M【1日目】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 01:28 Fq4AoezpO

('A`)「…1ヶ月後に、俺…」

( ゚д゚)「残念だが、その予想は当たっている」


2008年、1月22日。
時間にして午前1時過ぎ。
俺の1日目は、幸先の悪いスタートとなった。









―自宅に戻ると、両親は家には居ず、真っ暗な部屋が残されていた。
真っ暗なのは、今が夜中だからなのか、誰も居ないからなのか、そんな事はどうでも良かった。
医師から告げられた言葉だけが頭に過ぎる。

( ゚д゚)『君が生き残るには、手段が無いわけじゃない』

('A`)『…手段?あるのか!?』

( ゚д゚)『肺を取り替えればいい』

('A`)『…肺?』

( ゚д゚)『確かにさっきは、末期とは言ったが、まだ手を尽くせる範囲だ。といってもギリギリで、成功率なんて0に等しい。いや、0と言ってもおかしくない』

('A`)『…つまり、無謀な選択というわけか…』

( ゚д゚)『そういう事だ。手術をすれば、助かる余地はあるが、成功率は無い。死亡が早まる。だが、ほっておけば、君は1ヶ月後には夢の世界…という事になる』

('A`)『…そう言われちゃ、どんな選択したって死ぬ様な言い方だな』

( ゚д゚)『選択は君に任せる。1ヶ月を優雅に過ごしてこの世を去るか、早死の可能性が高まる手術で成功を祈るか…』

( ゚д゚)『1ヶ月側には、君が入院寝たきりにならない位に体力には問題ない。つまり、走ったり肉体労働したって、進行は早まらないというメリットがある。デメリットは、1ヶ月後の未来は考えられない。1ヶ月の15日前(2月7日)には、進行が進み過ぎて恐らく手がつけられない、というものだ』

('A`)『ほぅ…』

( ゚д゚)『手術側は、もしかしたら治るメリットがある。15日前迄に来ればな。デメリットは、成功率0%。死を覚悟した方がいい』






('A`)「…ははは、笑っちまうよな…」

暗い部屋で、俺は笑った。
声に出して。


俺は携帯を片手に、友人に連絡をした。
あいつなら起きてるハズだ。

3:M【1日目】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 01:51 Fq4AoezpO

( ^ω^){もすもす}

('A`)「おぉ、ブーンか。お前は絶対起きてると思った」

( ^ω^){お前だってそうだおww}

('A`)「あ…そうだったな。こんな時間だし」

( ^ω^){バンブレ最高だおwww}

('A`)「あぁ、そうだな」

( ^ω^){ところで、こんなタイミングの悪さに何用だお?}

('A`)「えっ…あぁ、そうそう。俺、1ヶ月経ったら死ぬみたいだ」

( ^ω^){へぇ~、遂に自殺……}

(;^ω^){…死ぬみたいって、どういう意味だお?}

('A`)「いやぁ、癌みたいだぜ、俺w」

(;^ω^){…みたいだって…お前、釣りにも加減ってのがあるお。危うく釣られかけたおwww}

('A`)「…」

(;^ω^){…現状は…?}

('A`)「…肺が、ギリギリ手を尽くせる範囲だ。手術したら、成功率は0%」

(;^ω^){…何その死亡フラグ…}

('A`)「いやぁ…生まれつきらしいよ?知らなかったwww」

(;^ω^){…}

('A`)「1ヶ月生きても死ぬし、手術しても死ぬみたいだし。こりゃ笑っちまうよww」

(;^ω^){…ドクオ…?}

('A`)「お前、バンブレ見てたんだったな?わりぃ、邪魔したな。また掛ける」

(;^ω^){ちょっ…待つお…!}

('A`)「なんだ?」

(;^ω^){…釣り宣告は、しないのかお?}

('A`)「…」

(;^ω^){…}



('A`)「悪いな」




俺はそう言って通話を切った。
ブーンには、悪い思いさせちまったかな…。
だけど、伝えとかなきゃ、駄目な気がした。
この暗い部屋の中、残された日数で、何をやるべきか。



…1日が過ぎるのは早いからな。
下手な事は出来ない、そんな気がした。

4:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 02:15 Fq4AoezpO

('A`)「次はショボンか」

アドレス帳を呼び出し、電話番号にキーを当てる。

「プルルルル…」という呼出音を聞くのも、後僅か、か。



(´・ω・`){こんな時間に、何の用だい?}

('A`)「いや、実はな…」

(´・ω・`){癌なんだろう?}

('A`)「…なんで知ってんだ」

(´・ω・`){…ブーンから聞いたよ。1ヶ月なんだってね?}

('A`)「あぁ。早いよな、1ヶ月って」

(´・ω・`){今日告げられて1ヶ月…後31日なのかい?}

('A`)「恐らくそうだろな。来月の今日、俺は終わるらしい」

(´・ω・`){手術は受けるのかい?}

('A`)「…まだわからね。何せ失敗したらそこまでだし」

(´・ω・`){…学校には、来るのかい?}

('A`)「さぁな。もしかしたら、いないかもな」

(´・ω・`){君が決めた事には逆らえないが、損しない様にね。やり残しはないのかい?}

('A`)「童貞卒業以外、何も無いが?」

(´・ω・`){それだけなら、僕が幾らでも用意してあげるよ}

('A`)「いや、いいよ。サクラとかそういうの、何か好きにはなれないし」

(´・ω・`){全く、そんなとこで見栄張ってもしょうがないのに…}

('A`)「いいじゃないか、それくらい」

(´・ω・`){何かやれる事があれば、協力するからね。この様子だと、釣りじゃなさそうだし}

('A`)「飛び切りの釣りなんかありゃしないさ」

(´・ω・`){さて、僕はそろそろ寝るよ?明日も学校だからね}

('A`)「あ、あぁ」


電話が切れた。
また、暗闇無音の部屋になった。


('A`)「…寝るか…」


俺は床に就いた。
限られた時間に縛られるこの恐怖は、何に喩えりゃいいんだか、例えが見つからない。

7:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 07:48 Fq4AoezpO






―朝。
俺にとっても忌々しきこの上ない時間帯だ。
朝から死にたくなるこの悲しみを味わうのも、残り僅かなのか?

携帯を見ると、ブーンからメールが届いていた。
要約して4文字、「学校こい」。
学校程ダルいものは存在しないだろう。
わざわざ自分から義務でもない、高校に向かうとは。
最近の奴等がわからない。

('A`)「…」

まぁ、どうせ宛も無かったんだ。
行ったって意味はもう無いが、友人関係にヒビが入っても、悔いが残るだけだ。



俺は学校に行く事にした。

8:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 08:16 Fq4AoezpO



学校に着くなり、ブーンは俺に話し掛けてきた。

( ^ω^)「おいすー」

('A`)「よう」

( ^ω^)「…ドクオ…、なんで来たんだお」

('A`)「学校来ないと、友情決裂するオチがあるからだ」

( ^ω^)「決して勉強じゃないのかお?」

('A`)「ありゃ、人間が生んだゴミ箱だ。わざわざ漁る理由も無いだろ」

( ^ω^)「留年しないかお?」

('A`)「悪いな、俺はもう桜吹雪は見れそうにない」

( ^ω^)「…あ…そう、だったお…」

申し訳なさそうに戸惑うブーンに、俺は言った。

('A`)「気にすんなよ。決まってたんだから仕方無いさ」

(;^ω^)「そ…そうだけど…余りに1ヶ月は、早過ぎだお…?」

('A`)「まぁ…ん?ショボンはどうしたんだよ」

( ^ω^)「熱を出したらしいお」

昨日会話したのが、そこまで堪えたのか?

( ^ω^)「とにかく、授業を真っ当するお!」

('A`)「俺は寝かせてもらう」

( ^ω^)「寝過ぎだおwww」

('A`)「いいじゃねぇか、別に」

( ^ω^)「まぁいいお。先に教室行ってるから、早く来るお!」


そう言うなり、俺の目の前からブーンは消えた。
俺が消える時には、全部消えるのに。


川 ゚ -゚)「ドクオか?」

(;'A`)「っ!?…なんだクーか…脅かすなよ…」

俺のクラスメートであり、俺の片思い相手。
よく考えてみれば、まだ告白なんて自殺行為はまだしていなかった。
どうせ人生が消えるんだ。
恥じらいもいらん。
やり残しは、やっとかなきゃな。


('A`)「…クー!」

川 ゚ -゚)「なんだ?」

相変わらず返事が早い。

('A`)「…いや…何でも」

川 ゚ -゚)「…?そうか」


いきなり、告白なんか出来るわけなかった。
ちょっと危なかった気がする。
あの場で告白したら、人生があの時点で終わる気がした。


('A`)「…何恥じらってんだよ…畜生…」

自分で自分を嫌がる俺は、クーを追う様にして教室へ向かった。

10:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 16:24 Fq4AoezpO




変わらぬ授業、変わらぬ友人、変わらぬ休み時間に変わらぬ


ただ変わったのは、紛れも無い。
…俺だという事だ。


( ゚∀゚)「今日はこれでお終いだ!明日は…」


明日の予定を淡々と話す担任。
俺の真実は、知らないだろう。


( ゚∀゚)「解散!」


HRも終わった後、俺はブーンと共に帰路で会話していた。


( ^ω^)「ドクオ…。このまま終わっていいのかお?」


俺がクーの事好きなのは、こいつは知っている。
自分の事は把握仕切れないくせに、友人の事はやたらに詳しい。


('A`)「…なぁ、ブーン?」

( ^ω^)「なんだお?」

('A`)「…告白って、やっぱり恥じらうもんなのか?」

(;^ω^)「ばっ…あったり前だお!!普通にしてるなんて僕には出来ないお!!」

('A`)「はは、だよなぁ…」

( ^ω^)「…決心、したのかお?」

('A`)「いや…まだ、俺は言えないみたいだ」

(#^ω^)「んな戯言言ってる場合かお!!!後1ヶ月!それだけしかないんだお!!」

('A`)「…」


俺は隠し持っていた煙草に火をつける。
何故ブーンが、そこまで怒るのか。
俺にはわからなかった。


(#^ω^)「言ってしまえば、後は楽なんだお!やり残しはするなと言ったはずだお!!」


鞄を地面に叩き付けてまで、俺に説教するブーンが、何故か凛々しく見えた。


( ^ω^)「やり残しは良くないお!」


ブーンはそう言い残して歩いて行った。



自宅に戻る。
鍵が開いている…両親が帰宅したのだろうか。



('A`)「親父いんのk…」










川 ゚ -゚)「本日2回目だな…」

('A`)「…あぁ…クーか」

川 ゚ -゚)「うむ」

('A`)「ちょっとテレビ見る」

川 ゚ -゚)「そうか」

テレビをつけ、一息つく。



('A`)「…あのさ、聞いて良いか?」

川 ゚ -゚)「なんだ?」

(;'A`)「…なんで此所にいんの?」

川 ゚ -゚)「早く突っ込め。全く」

(;'A`)「いやそうじゃなくて…」

11:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 17:48 Fq4AoezpO

川 ゚ -゚)「じゃあなんだ?」

なんだって…
こんなタイミングが良いわけがない。
しかも二人きり。
ブーン辺り、どこかに隠れているのか?

川 ゚ -゚)「さっきからキョロキョロして、なんだ」

(;'A`)「いや…あのさぁ、なんでいるの?」

川 ゚ -゚)「遊びにきたのさ」

鍵が閉まっていたのに入れる理由を是非とも伺いたかったが、この際どうでもよくなった。

川 ゚ -゚)「少し部屋を拝見させてもらったら、これを見つけた」

クーは、俺の診察表を見せた。

川 ゚ -゚)「どういう事か、説明してもらえるか?」

('A`)「…仕方ねぇか…」



それから、俺はクーに全てを話した。
癌の事、余命の事、全て。

川;゚ -゚)「…1ヶ月…」

('A`)「あぁ。何しろ、逃げられない立場になっちまったし、逃げても逃げなくても、結末が似たり寄ったりってわけさ」

川;゚ -゚)「手術は受けるのか?」

('A`)「いや、まだわからん」

川;゚ -゚)「…そう、か」

流石に戸惑いを見せるクー。
かける言葉が無いのは、何か悲しいな。

川 ゚ -゚)「誰か他に知ってる人はいるのか?」

('A`)「ブーンとショボン位だろうが、何とも言えん」

川 ゚ -゚)「…そうか」

('A`)「…あぁ」



暫く沈黙が続いた。
この重い空気で、どうすりゃいいのかわからなかった。

('A`)「…実はな、クー」


俺は、当たって砕けてみる事にした。


川 ゚ -゚)「?」

('A`)「…俺、お前の事が、好きなんだ」

川 ゚ -゚)「……」

(;'A`)「…」

川;゚ -゚)「…この状況で告白とは…なかなか挑戦者だな…」

('A`)「やり残しは、嫌いだしな」

川;゚ -゚)「えっと…そ…そうか…」

('A`)「もしかして、クーは…」

川;゚ -゚)「いや…そういうわけじゃないんだ。ただ、急過ぎるから、戸惑ってるだけだ」

('A`)「…それで、返事は?」

川;゚ -゚)「え…あぁ…私も好きだが?」

('A`)「それは、"友人"としてか?"恋人"としてか?」

川 ゚ -゚)「…"恋人"だ」


予感は的中した。
フラグの神様ありがとうございました。


川 ゚ -゚)「…私も、それを言いにきたのだが、先を越されてしまったな」

(;'A`)「えっ?」

12:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 18:08 Fq4AoezpO

(;'A`)「そ…それの為に、此所へ…?」

川 ゚ -゚)「そうだ。君の家を調べるのは容易いからな」

(;'A`)「そ…そういえば、どうやって家に入った?」

川 ゚ -゚)「ブーンから鍵を拝借したんだ」


クーはポケットから、ブーンに渡していたハズの合鍵を持っていた。


川 ゚ -゚)「自分の友人に鍵を渡しておくとは、君はなかなか狙われやすい男だ」

(;'A`)「ま、まぁな」



そんな会話をしていると、既に17時を過ぎていた。


(;'A`)「おい、もうこんな時間だけど、帰らないのか?」

川 ゚ -゚)「?誰が帰ると言った?今晩は泊めてもらう為に来たんだが」

(;'A`)「泊めるなんて言ってないぞ!!」

川 ゚ -゚)「だが、君の親は今日も帰りそうにないじゃないか。夕食はどうするつもりだ?」

(;'A`)「うっ…」

川 ゚ -゚)「今日もカップ麺で済まそうと思っただろう。そうはいかん」

(;'A`)「いやしかし…」

川 ゚ -゚)「食材なら買ってある。冷蔵庫を拝見させてもらったが、スッカラカンじゃないか」

(;'A`)「…」

川 ゚ -゚)「ついさっき、恋人になったんだ。泊めてくれてもいいじゃないか」

(;'A`)「…」


食材まで買ってきて貰って、帰れとは言い難くなってしまった。
もし「帰れ」と言ったら、間違い無く大変な事になりそうだ。


(;'A`)「…わ…わかった。宿泊の事は完敗だ。泊めてやるよ」

川 ゚ ー゚)「それはどうも」

('A`)「しかし、お前の親が心配してないか?」

川 ゚ -゚)「そこらへんも手続きは済ませた」

('A`)「そしたら?」

川 ゚ -゚)「"早く孫の顔が…"とか言っていたが、快く許可を頂いた」


何を期待したんだよ…。


('A`)「ま…まぁ、そういう事なら、取り敢えずゆっくり落ち着こうじゃないか、な?」

川 ゚ -゚)「うむ。ゲームでもしようか」

('A`)「ゲーム?対戦はぷよぷよしか無いぞ」

川 ゚ -゚)「構わない。やろう」

(;'A`)「そ…そうですか…」


クーがゲームだなんて、聞いた事無い。
見掛けで判断は、やっぱり良くないな。
勉強になったよこれは。

13:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 18:40 Fq4AoezpO

〈アイスストーム!〉



川 ゚ -゚)「フィーバーになればこちらのものだ」

(;'A`)「…うっそーん…」


既に5戦しているが、こんなに早く決着がつくとは思わなかった。
しかも5戦1勝4敗。
…惨敗だ。


アルルが勝ち誇った顔でこちらにピースをしている。
クーも真似て、俺に勝利のVサインを見せつけた。


川 ゚ ー゚)「意外に弱いな君は」

(;'A`)「お前が強いんだよ…」

('A`)「しかし、クーがここまでとは、凄いな。やりこんだか?」

川 ゚ ー゚)「まぁそれなりにな」

('A`)「それなりで済む事かよ…」

川 ゚ -゚)「そろそろ時間だ。風呂を焚いてもらえるか?」

('A`)「お…おう」

川 ゚ -゚)「私は夕食の支度をするとしよう」


そう言ってクーは台所へ。
俺は風呂場へ。


('A`)「風呂洗いなんてマジックリンで充分だな」


洗剤を振りまけ、スポンジで適当に磨いた後、洗剤を落としてお湯を入れる。




('A`)「クー、終わったぞ」

川 ゚ -゚)「早かったな」

('A`)「まぁな」

川 ゚ -゚)「支度にはまだ時間がかかる。部屋にいてくれないか?」

('A`)「?俺も手伝おうか?」

川 ゚ -゚)「大丈夫だ。何かあったら呼ぶから、暫くテレビを見ていてくれ」

('A`)「あぁ、わかった」


部屋に戻って、煙草に火をつける。

('A`)「…テレビっつったってなぁ…」


この時間はろくな番組がやっちゃいない。
仕方無く俺はDVDを取り出して、暫く観賞する事にした。


川 ゚ -゚)「待て」

(;'A`)「うわぁぁっ!なんだよいきなり!」

川 ゚ -゚)「それは"ぽてまよ"だな?巷で噂になっていたから、是非見たかったんだ」

(;'A`)「あ、そう…」

川 ゚ -゚)「2巻までしか無いみたいだな…。まぁいい。それは後で見ようじゃないか」

(;'A`)「そうっすか…」


仕方無くDVDを取り出して箱にしまった。


('A`)「じゃあ俺は何をしてればいいんだよ?」

川 ゚ -゚)「テレビ見とけ」

('A`)「それが嫌だからDVD見るのに…」



仕方無く俺は、ニュース辺りを見ざるを得なかった。

14:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 19:21 Fq4AoezpO

川 ゚ -゚)「できたぞ」

('A`)「来たか」



クーが作ったわけだ。
wktkせざるを得まい。


('A`)「鍋か?」

川 ゚ -゚)「そのつもりだ」


見たところ、チゲ鍋辺りだろう。
真っ赤だ。


('A`)「早速頂きますよ」

川 ゚ -゚)「うむ」



俺は何のためらいも無しに鍋につつく。
後を追う様にクーも箸を掴む。


川 ゚ -゚)「どうだ?」

('A`)「美味いです本当にありがとうございました」

川 ゚ ー゚)「そうか、ならよかった」


クーは微笑むと、鍋にありついた。
俺は取り敢えず腹が減っていたからか、高価な料理を食している気分だった。










('A`)「ふぅ…もう食えん」

川 ゚ ー゚)「片付いて嬉しいなこれは」


見事に鍋も平らげた俺は、風呂に入る事にした。


('A`)「じゃあ、先いいか?」

川 ゚ -゚)「あぁ、構わない」




俺は服を脱いで湯船に浸かる。
1日の疲れが癒せる唯一の世界…あぁ…パラレル…。


川 ゚ -゚)「どうだ湯加減は」

('A`)「いやぁ、まずまずだな」

川 ゚ -゚)「そうかそうか。じゃあ入るぞ」

('A`)「あぁわかっt」


(;'A`)「待ってくださいクーさん!」

川 ゚ -゚)「?どうした」

(;'A`)「そんな異性同士で入らんでも…」

川 ゚ -゚)「私はドクオと入りたいんだが?」

(;'A`)「…」








('A`)「クー」

川 ゚ -゚)「なんだ」

('A`)「俺、思うんだ。どうも、1ヶ月に死ぬ様な気がしないんだ…」

川 ゚ -゚)「しかし、現状は痛々しいものだ。さ、早く出よう。上せたら困る」

('A`)「あぁ」

15:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 21:32 Fq4AoezpO

俺は、親の布団を自分の部屋に敷き詰め、クーの寝床を作った。


川 ゚ -゚)「わざわざすまない」

('A`)「構わないさ。どうせ寝る場所なんだからさ」

川 ゚ -゚)「私はドクオの隣りで寝ても良かったが?」

('A`)「本能が疼くんで勘弁してください」

川 ゚ -゚)「大丈夫だ。そこまで私は墜ちた人間じゃない」


風呂一緒に入る時点で如何なものか。


('A`)「特に興味をひく番組は無いな…」

川 ゚ -゚)「ドクオ、パソコン借りるぞ」

('A`)「あぁ」


クーは電源を入れ、ファイルを片っ端から見物していく。

川 ゚ -゚)「む…これは」


クーの目の先には、ファイル名に、[TIME PARADOX]と書かれたファイルを見つけた。


川;゚ -゚)「…メタルギアか…?」

川;゚ -゚)「いや…そうじゃない、…未来を変えてはならない…?」


恐る恐るマウスを動かし、ファイルを開く。


川;゚ -゚)「っ…!?」


クーは唖然とした。
ファイルの中には、メモが1件残されたままだった。
最終更新日は1991年の2月10日。
長々と記されたメモのタイトルには、[先の未来]と書かれていた。








「ドクオへ。


君が生まれた日、医師から聞いた言葉に私達は涙を流さずにはいられなかった。
少なくとも君がこのメモを見たという事は、自分の本来の現状を見つめる時だろう。

聞いたかもしれんが、君は生まれながらの癌であり、本来なら君はもういない。
無茶苦茶な話だが、長く生きて、2007年末…もしくは、2008年初期になるとされている。
君が長く生きていてこのメモを、生きて見たならば、悪い事は言わん。
自害をする他、楽な死に方は無い。
生みの親がこんなふざけた事を言うのは如何だとは思う。
だが、私達からの、せめてもの願いだ。
君が、楽に死ねる方法は幾らでもある。
こんな事を言うのは実に癪に触るのだが、こうするしかないんだ。
君がもし、自害せずに生きれば、周りの人々に菌を移す様なものなのだ。



生んでしまって、申し訳ない。




父より」

16:M【残り31日】◆0ED/DArWzw
01/22(火) 21:49 Fq4AoezpO

川#゚ -゚)「ふっ…ふざけてるのか…!?」


クーはデスクトップを殴りかけた。
挙げられた右手を、静かに降ろす。


川#゚ -゚)「だからタイムパラドックス…周りの未来を変えるな…そういう事か!」


画面に向かって叫ぶクー。
この事実を最近知ったというのに、何故直接言わなかったのか。
それも、生まれて間もない時期に書いたものだろう。



('A`)「ん?どうかした…」


騒ぎを聞き付け、ドクオが画面に目をやる。


('A`)「…そうか…本当に、生まれながらの癌だったんだな…」

川#゚ -゚)「納得するのか?まだ死んでないお前に、しかも、生みの親から死ねと言われてるんだぞ!?」

('A`)「みたいだな」

川#゚ -゚)「何故平然とできる!こんな親、腐ってる以外に何を」

('A`)「クー」


クーの話を途中で止めた。


川#゚ -゚)「…なんだ!」

('A`)「気持ちはわかる。だがな、もしそうなら、その時点であいつらも、俺を殺したハズだ」

川#゚ -゚)「しかし!自ら自害など、できるわけがなかろう!!」

('A`)「…まぁな。防衛本能ったっけか?」

川#゚ -゚)「自ら自害するならば…菌とやらを是非移してもらいたいものだ!」

('A`)「…しかし、こいつら、根本的な間違いをしているな」

川 ゚ -゚)「…どういう事だ」

('A`)「癌は、移らないハズだ」

川 ゚ -゚)「た…確かに」

('A`)「…とにかく、俺には、死ぬしか道がない」

川#゚ -゚)「自分をしっかり持てドクオ!病人本人がそれでどうするんだ!」

('A`)「ま…まぁ…な。…だけど、…俺は、末期なんだ。1歩踏み外せば死に至る。変わらないんだ…そこらへんは」

川 ゚ -゚)「…」



「ドスッ」という音と共に、クーの拳が壁を殴る。


川 ; -;)「…くそっ…くそっ…私は…私…」

(;'A`)「お…おい!やめろよ!手…おかしくなるぞ!!」

川 ; -;)「ドクオ、教えてくれ…」

('A`)「…」

川 ; -;)「私は…何ができるんだ?お前を、どう…助ければ…いいんだ…?」

('A`)「…」


ドクオは、何も喋れなかった。
喋る提案が、見つからない。

18:M【残り31→30日】◆0ED/DArWzw
01/23(水) 00:00 YfxBm5meO

泣き崩れたまま寝てしまったクーを布団の上に寝かせる。

あそこまで泣いてくれる異性は、生まれて初めてだ。
生きていてこのかた、異性とは縁のない男だと思っていたからだ。
なのに、こうも縁が結ぶとは…。


('A`)「…こんな顔だってのに、面白い1ヶ月だな、本当に…」


残り、1ヶ月。
まだだ…。
まだつまらない終わり方はしないぞ…。


('A`)「…なめるなよ、クソ病めが…!」



ドクオ自身、本気で死のうとは思ってはいない。
死ぬのが怖い、という理由じゃなく、死んだら負ける…という理由だ。

此処で死ねば、何も残らない。


('A`)「…はぁ…」


ドクオが深く溜め息をした瞬間、デスクトップに光が灯る。
所謂時報機能だ。
丁度0時を示した瞬間、ドクオの容態が変わった。


(;'A`)「なっ…っ!?」


息ができない。
むしろ、息をしようと試みれば、心臓部に針が刺さるかの様な、尋常ではない激痛が走る。

まるでパソコンに精気を奪われるような。


(;'A`)「はっ…ぁっ…はぁ…っっ…」


息が徐々に荒くなっていく。
もはや死さえ覚悟したその時…

[0時01分をお知らせします…]


時報機能がその言葉を告げた時、ドクオを苦しめた激痛が一気に失う。
気がつけば、痛くも痒くもない。


(;'A`)「はぁ…はぁ……な…るほど…」


息が上がる中、意外に冷静なリアクションをした。


(;'A`)「…そうか、後…30日か…」


ゆっくりと迫るカウントダウンに、改めて身を持って知った。
その騒ぎに気付いたのか、クーが寝ぼけ様で起き上がった。


川 ゚ -゚)「どうかしたか?」

(;'A`)「いや、何でもない、ちょっと、レス祭りに騒いだだけさ」


デスクトップに映るのは、2ちゃんねるとは言い難い、時報画面にしか見えない。
しかし、寝ぼけているのか、視界はぼんやりしている。


川 ゚ -゚)「…まぁいい…おやす…」


言いかけて寝てしまった。
さほど眠いらしい。


('A`)「…よし…寝るには惜しい、少しロムるかな…」


ドクオはパソコンに向き合う。


('A`)「っと…トイレ行こっ」


ドクオが席を外す。
トイレに入った時、パソコンは勝手に黒くなる。
真ん中には、白文字で、一行、文字が書かれていた。












[ドクオ 残り 30 日]

[ 2003/03/16 19:34 ] 中篇まとめ | TB(0) | CM(0)

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