ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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(-_-)は世界を救うようです 4

68 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:16:31



【 四 】



僕は

不覚にも

生きたいと

願ってしまっている。



光の無い部屋の中、この暗黒の緑のマントの中で気づいてしまった。



いいや、

これは夢の三日間

終わったらなおるよにも……



…………見捨てられる……



それがそんなに寂しいかい?
.


69 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:17:26

いつからそんな情に絆されるようになった……?

いいや、これも幻想だ……

だからあと一日、

あと一日耐えれば、

そんなことを考えなくてすむ。



もう寝よう。

今頃何考えても変わらないだろうし、

変えたいとも──

いや、もうどうでもいい

だから寝させろ。

寝させろ。



部屋の中には光が入っていた。

蛍光灯はとっくの昔に切れていたのに、

なんで太陽は昇っているんだろうね。
.


70 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:18:06

改めて部屋の中を見る。

汚い。

でも、虫は一匹たりとも湧いてない。

なんだか面白くなった。

もうこの部屋には帰らないし、何があっても。

だから……まあ欲しがる虫がいたらあげようか。

「いないけど? どこ探しても」

あの日のGでもいい。

答えてくれたら嬉しかったかな。少しだけ。



チャイムが鳴った。

……ああ、なおるよか。

(-_-)「はい?」

('(゚∀゚∩「やっほー」
.


71 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:19:01

(-_-)「どうも……」

僕はそのようにしか答えることはできなかった。

適切な言葉はなかなか見つからないものだ。

それなのに昨日は……………………よく喋ったよな……

('(゚∀゚∩「今日はどうする?」

(-_-)「…………どう……?」

ああ、願いを叶えてくれるんだっけ。

(-_-)「…………僕に望みはもう無いんだけどな……」

('(゚∀゚∩「…………まあ……そうだろうね……」

場には静寂が蔓延る。風の音だけが通り過ぎていく。

もともと僕もなおるよも、喋らないタイプの人間なのだろう。

居心地が良いとも、悪いとも…………まあ、それはどうでもいいことか。



僕は良いことを思いついた

(-_-)「…………じゃあ……君の好きなことをさせてあげよう……」
.


72 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:19:41

('(゚∀゚∩「え────」

予想通りの反応。

ふざけているわけじゃない。真面目に言っている。

(-_-)「君にしたいことは無いのかい? できることなら手伝うよ」

そう聞くと、なおるよは唸っていた。

無いのだろう。

あるわけないか。

(-_-)「…………したいことが無いのは惰性でこの世にいるから?」

('(゚∀゚;∩「……っ……まだ何にも言ってないよ…………まあ……大正解……だけど……」

「心を読まれた!」さしずめそんな顔だ。

僕はほくそ笑み、彼は苦笑い。



どうしようもないので、僕はどうでもよかった質問をすることにした。

(-_-)「……君はさあ……………………何者なの?」

('(゚∀゚∩「……何者…………か……」

困った顔に、「黙秘権はあるよ」と言うと、僕らは小さく笑っていた。
.


73 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:20:23

「……さあ……行こうか」

「どこへ?」

「まあ……あてもなく歩くのも良いじゃないか……」

「……最後の日なのに?」

「…………だからこそ……かもね……」

空気のように僕らは流れた。

留まっていたのは、僕らの声と、皮肉雑じりの笑みの跡。



('(゚∀゚∩「ところでさ」

(-_-)「?」

('(゚∀゚∩「どうして僕にしたいことなんて聞いたの?」

……そんなことを聞かれるとは思っていなかった。

それは僕も、君も……ってところかい?

(-_-)「…………助けさせてもらえなかったから……かな?」

('(゚∀゚∩「……助けさせてもらえなかった?」

(-_-)「……そう。誰も僕に助けてくれなんて言わないからね……」
.


74 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:21:02

僕には、助けてくれと言われるのが幸せかどうか分からない。

皆、こと足りているんだ。

僕に必死に助けてくれって言ったのは……君が最初かな?

だから……まあ、この際だから、ついでに何か必要なことでもあれば助けてあげようかと……

どうせ……まあそんな物好きも君ぐらいだろうし?

無駄な嘲笑と共に、そうなおるよに言った。

「……今助けてもらっている最中だし……別に必要なことは無いさ……優しい奴だな……君は……」

と、返された。無駄な嘲笑と共に。

嘲笑の矛先は、この世界そのもの。

そう……全てだ……



走っていた。

僕は走っていた。

何があったんだっけ?

走るのをやめよう。

そう思っても、走り続けている。

いつまで息は続くのだろうか。
.


75 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:21:50

何があった?

混乱した頭を整理する。

########################################

「……早く逃げろ!!」

「……何言ってるモナ……逃がさんモナ……!」

僕は必死に走り出していた。

意味が分からなかった。

だめだ、もっと前を思い出さなくては……



……そうだ……

……いきなり現れたんだ……真っ黒に、少し紫を混ぜたような色のマントの優しそうな顔の男が……

( ´∀`)「……ここにいたモナか…………君はヒッキー君モナね?」

なおるよはその場を離れていたっけ……ジュース飲むことにして……なおるよが買いに行ったんだっけ……

……妙な語尾の男が現れて…………そう、僕が問いに答えるか否かの時点で

手にフォークを持ってたな……あの……悪魔の持っているような刺又みたいなやつ……

( ´∀`)「……いきなりで悪いけど……死んでもらうモナ……」
.


76 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:22:20

それでさっきのやりとりだ……

なおるよが駆けつけて……それでなおるよも武器を持っていた……

ただの鉄パイプだったかな……どうでもいいけど……

僕の眼前にまで来ていた、その男のフォークを弾いた。

('(゚∀゚#∩「こいつは死神だ!……世界を滅ぼすために君を殺そうとしている!!」

(;´∀`)「……な!……何をとち狂ったことを……!」

('(゚∀゚#∩「……早く逃げろ!!」

########################################

……こういうことだ……

えーと……僕は……そうだ、逃げたんだ……

……あれ?……何で逃げてるんだ?

僕に逃げる必要なんて……

この世界を滅ぼさないため?

…………んなバカな……
.


77 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:23:02

……まあ……どっちにしろ……なおるよが困るんだっけ……世界が滅びたら……

そう、自分をごまかしてなら、走れた。

あれ……自分をごまかしている?

分からない。何でだ?

余計混乱してきた。

いい加減、休んで少し落ち着いて

それから考えないか?

僕は走りながら複雑なこと考えるほど

頭の作りはよろしくないんだよ。



気が付いた時にはどこかのビルの裏に座っていた。

歩かなくて良いのか? 逃げてんじゃなかったのか?

「悠々自適としてるなあ……」と、思わず声に出た。

空を見上げ、青い光が目に沁みて、

不意に足元を見る。

Gがいた。
.


78 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:23:49

「おやおや……一体全体どういう……」

当然答えるはずもない。それでおk。

Gは答えに困っていたのだろうか、触角を振り回すだけだ。

「……君は…………」

そこまで言って、声が出なかった。

出すべき言葉も見つからない。

少しだけ首と一緒に雑念を振り払う。

「……君はあのときのGかい?……それとも……バーにいた?」

どちらでもないのかもしれない。そして、僕にはそれを見分ける力は無い。

……それに、どこかで出会ったかなんて、そんなことはまったく関係のないことだ。

「……逃げろ……僕についていると殺されるぞ……多分」

真っ赤な嘘だ。

分かっている。狙いは自分だけだということを。

「すまないね……ちょっとヒーロー面したかったのさ……」

それも嘘だ。

多分。

自分の行動に一切納得がいかない。

僕はベンチから離れ、また走り出した。
.


79 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:24:28



やっぱり体は正直で、ずっと走り続けることなんかできなかった。

歩いていると心には余裕ができるものだ。

ボーっとする頭で、僕はこの三日間のことを思い出していた。



########################################

マント……

何であんなもん欲しがったんだろ……

そのマントはというと、今も僕の背中で風に靡いている。

深く濃い緑。見ようによっては、

汚い。

こういうときは「僕にはお似合いだ」とでも自嘲しておけばいいのだろうか?



なんでこんなもん欲しがったんだっけ?

本当に分からない。

ただ、

買ってもらったとき、嬉しかったのは間違いなかった。
.


80 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:25:15

あの観覧車の兄弟が言ったとおり、

ただの変態だけど、そんなことはどうでもいい。

そういえば、あの兄者とかいう……変態さんのほうはマント手に入れたのかな?

手に入れて……何するんだろ……

…………どうでもいいんだよね……そんなこと……

########################################

観覧車……

今もあの遊園地の中で回っているんだろうか

あそこからみた景色は……

汚い街の灯りと、あまりにも黒くて綺麗すぎる空。

そんなくだらないものを見せるために今日も回っているのかね。

あのコーヒーカップも

ジェットコースターも

動いているのは金のためなのは明確だけどさ……



まあ、だからこそ

どうでもいいんだろうね……
.


81 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:26:02

########################################

駅で遊んだっけ、

階段早登り。

圧勝だったなあ……

当り前か……

僕の唯一の特技なんだしね……

……駅のホーム、……また汚くなっているのかな……

でも掃除するのは僕じゃないから

おばさんだから……ね……

…………どうでもいいんだよね……

……僕は鬼畜だなああ、あ…………

########################################



ああ……気分が悪くなっているようだ……なんか涙も出てきたし……

もう歩き続けるのも良くない。
.


82 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:26:33

走ろう。

心が壊れそう? だから



########################################

バーのマスター……

いやー……また飲みたいな……

あの人面白かったし……

変なプライド捨てて……酒飲みまくって……

いや、飲まれて……何もかも忘れてさ……

大騒ぎしたいよ……。なおるよも混ぜてさ……

でも、もう僕は死ぬことが決まっているんだ

生きるのは無理。

そんなことあのビルの上に立ったときから変わっていない。

だからさ

…………どうでもいいんだよね……そんなこと……
.


83 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:28:15

########################################

……伊藤

今どうしているんだろう……昨日会ったばかりなのにね……

なんで気にしちゃうんだろ……



僕の目の前のほうから、伊藤はやってきていた。

(;-_-)「……あの……すみません……」

うろたえてしまった。

('、`*川「……?……なんでしょうか?」

眼が幾つあっても足りないぐらい、もっと綺麗になっていた。

中学時代もそうだったが、今ではその比じゃない。

(;-_-)「僕は……ヒッキーというんですけど……覚えてますか?」

('、`*川「え?……あの中学にいた……ヒッキー君?」

……ああ、覚えていてくれたんだ。

(-_-)「……はい、そうです……ヒッキーです…………お久しぶりですね……」

('、`*川「……久しぶりね……あ、敬語はいいわ……楽にして……」

そう言った伊藤の笑顔は、最高にかわいかった。頭がおかしくなりそうなぐらい。
.


84 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:29:02

(-_-)「……あ……ありがとう…………」

僕は必死で隠した。伊藤の顔を見つめてしまいそうだったから。

('、`*川「……一体どうしてこんなところに……?」

(-_-)「……あの……その…………会いたかったから」

('、`;川「え?……私なんかに?……そんなに親しくなかったのに……」

(;-_-)「!……いや……そうなんだけど……昔お世話になった人に……お礼が言いたくなって……

     それで君はいろいろと助けてもらったし……だから……」

口からでまかせ。いや、あながち間違いでもない。

僕が世話になったのは彼女だけだ。

他のものは、憎いぐらい。

彼女は素直に納得してくれていたようだった。

(-_-)「……その……ありがとうね……」

彼女は首を横に振った。

('、`*川「……私なんか……お礼を言われるようなことは何もしてないわ……」

(;-_-)「そんなことないよ!……君のおかげで生きる希望も見えたんだ!!」



それは

本当だったのだろうか
.


85 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:30:06

彼女の曇りかけた笑顔は、優しい笑顔に戻っていた。

('、`*川「…………ありがとう……」

(-_-)「……今……どうしてるの?」

('、`*川「?」

伊藤が変な顔をしていた。その顔も美しかったが。

そりゃそうだよな……質問が悪すぎた。

(-_-)「……今は……その……大学に通っているのは分かっているけど……

     どんな勉強して…………つまり……今、幸せかい?」

日本語でおk。本当に訊きたいのは最後の二言だ。

('、`*川「……うーん……まあ幸せかなー…………ヒッキー君はどうなの?」



一番、されてはいけない質問。



「……今?…………今ね……



 ……………………僕はすっごく幸せだよ……」

嘘。

いや、『今』だけは嘘じゃない。
.


86 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:30:46

満面の笑みで。

僕の覚えている限り最大の、最高の笑顔で。

伊藤の目にはどう映ったのだろうか?

それだけが心配だ。

嘘だと見破られてはいけない。

彼女が悲しむから。

だから、これだけは赦してほしい。

誰に願うわけでもないが。

「……僕も大学行ってるんだけどね、なかなか勉強も順調に行ってるし、仕事も見つかった

  幸せすぎて困るよ、ほんとに。……そう、あの頃ではあり得なかった……

  でもさ──

僕は両手を広げて、示した。

  ──やっと僕の時代が来たんだ!」



伊藤は優しく微笑んで頷いていた。
.


87 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:31:38

「……聞いてくれてありがとう……僕はもうそろそろ帰ることにするよ……」

「…………そう……」

少しだけ寂しがってくれているような笑み。

やめてくれ、帰れなくなるじゃないか。

「……ここまで頑張れたのも……君のおかげさ……君の励ましを思い出して……

 僕には敵ばかりじゃないって……危うく自殺するところだったこともあるんだ……

 今では、僕をいじめてた奴らの身の心配ができるまでに回復したんだ。

 特に厭なあいつは、そうだな、煙草吸ってたけど……ホントに……肺がんとか……シャレにならないし……

 他の奴らも下らないことに現を抜かして天罰とか下ってなきゃいいけど……ホントに……

 心に余裕や希望ができた今では、本当に何もかも幸せだ……

 自分のするべきことがなんなのか、見つかったし、趣味もそこそこ持ってるし……」

僕は言葉を並べた。

こんなに細かく言う必要も無いだろうに。

たぶん、僕は伊藤を納得させるために、伊藤に見えを張るために

伊藤さえにも羨ましがってもらえるように、必死だったんだろう。
.


88 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:32:15

本当は何より寂しいんだ。

でも僕には時間が無い。

僕はそのままの流れで別れの言葉を告げ、伊藤から見えなくなるまで走り続けた。



伊藤は微笑んでいた。

伊藤は僕の嘘を見抜いていたのかもしれない。

それで気を遣ってくれて。かもしれない。



それでも、あのときの僕の喋ったことは真実だ。

二人だけの真実。

そう考えると、堪らないほどの幸せが心に舞い込んでくる。

だけど、

もう彼女とは会えない。

そう、会えないんだ。

もうそうなってしまっている今、そんな真実なんて……

どうでも──

########################################
.


89 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:36:40



──どうでもよくないよ……。

僕はもう走らなかった。

……認めるのは悔しいよ。



僕は生きたがっているんだ。

あのとき伊藤に話したことは本当の意味での真実にまで昇華されちゃったみたいなんだ。

不可能って分かっているのに、まだ生きれるんだ。

でもさ、やっぱり絶望を思い出したら死だけが待っているんだろうな……

……なんだよ……『絶望』って…………なおるよに言ったじゃないか……

この世を悲観して死のうと思っているんじゃないって……

それも認めざるを得ないか。

いや、もう今となっては何でも認めよう。

というか否定する気がなくなった。
.


90 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:37:30



どこまで逃げたんだろう。

いや、正確にはどこを逃げ回ってきたかだ。

僕は今、今朝出た自分の家の前にいるんだから。

気づいたときには西の空が赤いどころか、すっかり闇の中だなんて、

そんな超常現象みたいなこともあるんだな……

よくこんなに動いたよ……今日は

一世一代の大運動だ。

不思議と僕の息は切れていない。

家に入ろうか。

「ただいま」とでも言おうか。

僕は数秒考えて、家を離れた。

もうあんな辛気臭い空間に居てもどうにもならないからだ。



今日、僕は死ぬんだな……

ああ、正直死にたくないよ。
.


91 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:38:02

なおるよ……助けてくれ……

けど僕はやっぱり死ぬんだ……

ああ……もう一回あの景色が見たい……。

最初に決めたじゃんね、あの景色が最後だってね。

そんなことさえどうでもいいとまで言ったじゃんね。

あのフォークのモナモナ男からは逃げられそうにない。

僕は、そんなまったくバカバカしい恐怖と希望の幻影を、虚空に映してまた走る。



冷たいコンクリートを着たビル。

今日もやはり僕の目の前に高飛車に大上段に聳え立っている。

僕はできるだけ速く、階段を駆け上る。

そして屋上に着いた。

ここからの眺めは本当に……いい。

その理由?
.


92 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:38:29

決して綺麗じゃない。

綺麗なら、多分愚かしい綺麗さだ。

汚くもない。

汚いなら、やはり愚かしい汚さなんだろう。

理由はやっぱり分かりそうもない。

ただ、街が光っている。それだけだ

その向こうに、海が広がっている。それだけだ

そして、上には真っ暗な空が広がっている。それだけだ



後ろに風が吹いた。

僕は後ろを振り返った。

答えは分かっていた。



( ´∀`)「…………やっと追い詰めたモナ……」

まだ逃げられるのだろうか?

いや、無理だろ。という答えが。

( ´∀`)「…………じゃあ、さっさと死んでもらうモナか……」
.


93 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:39:08



(-_-)「…………世界を滅ぼさせるわけにはいかないんだ……だから12時になるまで死ねないね……」

睨んで言い放つ。

世界を救う。そんな大義に駆られたわけじゃない。

ただ、なおるよが困るから。それだけだ。

……半ば逃げるのを諦めているから、説得力は無いけど。

( ´∀`)「…………何言ってるモナ……」

「何を言ってる」? そんなに理解できないことだろうか?

(-_-)「…………そっちこそ何言ってる……あんたは世界を滅ぼしたいんだろう……」

すると、奴は宙を見つめ、独り言を始めた。

( ´∀`)「…………そうか……なるほど…………なおるよは……なあ……」

(-_-)「……どうしたんです?」

僕はぶつぶつ言っている奴に、嫌みったらしく質問した。



風が吹いてきた。死神の後ろめがけて。

('(゚∀゚;∩「ヒッキー!」

黒い背景に、青黒いマントが滲んだ。
.


94 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/08/06(月) 16:41:11

(#´∀`)「あ……なおるよ……君はホントに……」

そう言ったきり、僕は機嫌の悪そうな彼の顔をみることもなくなった。

( ´∀`)「ちょうどいいモナ……ヒッキー……君に真実を教えなきゃいけないモナ……」

('(゚∀゚#∩「な──

( ´∀`)「なおるよ……嘘を吐き続けるのも……やっぱり心が痛むんじゃないモナ?」

('(゚∀゚#∩「…………」

なおるよは固まった。

図星だったのだ。

僕はその瞬間に、

その嘘というものがどんなものなのか、想像がついてしまった。

('( - ∩「…………分かったよ……」

今までに見たことのないぐらい悲しそうな表情だった。



( ´∀`)「……いいモナか……世界が滅びるのは君が今日の最後まで生き延びれなかったときじゃない──



────君が、明日の最初まで生き延びてしまったときだ。



「予想通りだ」と、強がっておこうか。

でも、僕の膝は折れてしまった。


.


[ 2000/03/07 19:23 ] 中篇まとめ | TB(0) | CM(0)

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