ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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ξ゚⊿゚)ξ純情な話

鬱注意



1:囚◆mV4n5s7zpQ
10/08(月) 02:50 ukJO2npLO


私、結婚って意味が無いと思うの

二人を法律で縛っても意味が無いと思う

本当に愛し合った二人ならそんなもの関係ないでしょ?

一生一緒にいる、そういう事が大切だと思うの

貴方もそう思わない?


2:囚◆mV4n5s7zpQ
10/08(月) 03:10 ukJO2npLO

ブーン…ブーン…
起きてよブーン…
起きろって言ってるでしょ!

…ガッ!

( ゚ω゚)「うぎゃん!」

ξ゚⊿゚)ξ「まったく…起きた?
世話焼かせないでよ…」

( ゚ω゚)「おー…おー…」

ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン…大丈夫?」

彼女はツン、彼女は今幼馴染みであるブーン
そこに転がっている物を起こしに来た
彼が余りにも学校に遅刻するので彼の母親から頼まれたのだ

(# ^ω^)「大丈夫?…じゃねえお!人の頭いきなり鞄で殴っておいて大丈夫なわけないお!
つーか鞄重すぎだお!なに入れてんだお!弁当かお?弁当なのかお?どんだけ飯食うつもりなんだお?
一日何万キロカロリー消費するつもりなんですかお?アメ車もビックリな燃費の悪さだお!
アメ車もビックリだけど僕はもっとビックリだお!朝の目覚めの瞬間に右ストレートくらったみたいだったお!」


…ガッ!

ξ#゚⊿゚)ξ「さっさと行くぞ、豚野郎」

( ;*ω*)「了解致しましたお」


3:囚◆mV4n5s7zpQ
10/08(月) 12:48 ukJO2npLO

僕はブーン、さっきから彼女
ツンから殴られ続けている男子高校生だ
ツンとは幼馴染みで小中、高校までずっと同じ学校に通っている
そのせいか彼女はいつも僕の面倒をみようとする

ξ゚⊿゚)ξ「ほら、遅刻するわよ」

彼女は可愛い
そんな彼女が毎日迎えに来るのは悪い気はしない

( ^ω^)「ごめんだお」

僕だけの彼女
そんな気がする
そうなれば良いな、そう思っている


ツンに左手を掴まれてブーンが引っ張られる様に走っていく
学校のチャイムが響く
ツンとブーンは学校に駆けていく途中だ
どうやら今日は二人とも遅刻のようだ

4:◆mV4n5s7zpQ
10/08(月) 18:58 ukJO2npLO

('A`)「よおブーン、今日は珍しく遅刻だったな」

彼はドクオ、顔が蒼白いがそれは生まれつきらしい
ブーンとツンと彼はも幼馴染みでいわゆる親友という関係だった

( ^ω^)「おー…そういえば遅刻するのは久しぶりだお」

ツンが彼を迎えに行くようになってからほとんど遅刻をしていなかった

('A`)「ツンとなんかあったのか?」

( ;^ω^)「寝起きに鞄で殴られたお
…あんなんだから未だに彼氏が出来ないんだお
ツンと付き合うには命がいくつあっても足りないお」

(;'A`)「……」

( ^ω^)「だいたいツンには女の子としての自覚が足りないお
だからおっぱいが大きくならないのかも知れないおww
…ドクオ、どうかしたかお?」

椅子に座るブーンの後ろに影がひとつ
ドクオはその影を見付けてから動けないようだ

「ねぇ、ブーン君♪」

( ^ω^)「おっ?誰だお?」

ξ#゚⊿゚)ξ「言いたい事はわかってるな?」

…ガッ!

6:◆mV4n5s7zpQ
10/09(火) 17:12 /CMQB+aFO

( ;^ω^)「酷い目にあったお…あそこでアッパーなんて…」

('A`)「大変だな、毎日」

( ^ω^)「小中同じだから…10年目だおw
もう日課みたいなもんだおww」

少し笑いながらブーンがそう言う
ドクオもブーンとツンのどつき漫才を見るのは10年目だ
そんなドクオだからこそ普段はしっかり者で乱暴な彼女の変化は見逃さなかった

('A`)「まだ気付かないわけ?」

( ^ω^)「お?何のことだお?」

キョトンとした顔でブーンが答えた
質問の意味がわからないらしい

ドクオは気付いていた
いつごろそうなったのかは分からない
ツンはブーンの事が好きだということ

('A`)「いや…なんでもない」

そして彼は二人について口出ししない
そう決めていた
それは二人だけの、二人でかたをつけるべき問題だと考えていたからだ

('A`)「ツンも大変だ…」

( ^ω^)「…お?」

8:◆mV4n5s7zpQ
10/10(水) 17:55 e0YQsUnqO


……
………

( ・∀・)「じゃーなーノシ」

('A`)( ^ω^)「じゃーな(だお)」

('A`)「でぃゅはーん…疲れたー」

( ^ω^)「キモイ溜め息つくなおw」

授業と部活を終え、二人は学校をでた
辺りは暗くなり電灯がポツポツと道を照らしていた

( ^ω^)「高校の部活キツイおー…」

('A`)「やっぱり運動部はそうなのか
俺は全然変わった気がしないぞ」

( ^ω^)「美術部はそうなのかお?
他の部活は文化部の人は〈凄く変わったー〉って言ってたお」

('A`)「…シィさんか?」

( ;^ω^)「エスパーがいるお…」

('A`)「わかるよ…最近ずっと一緒にいるじゃないか」

( ^ω^)「おー…」

話をしながら二人は歩いて行く
二人は気が付いていないが
二人以外の足音がある

カッカッカッカッ…

二人の足音に合わせて

カッカッカッカッ…

徐々に近付く

12:◆mV4n5s7zpQ
10/11(木) 18:19 zyKQ/8c/O

足音が二人に近付く

カッカッカッカッ

足音が二人の後ろについた
足音の主がそっと手を上げブーンの肩を掴もうとしたとき

('A`)「誰だ?」

ドクオが気付いた
ブーンもドクオの声で後ろに立つ人の気配に気付き振り返った

13:◆mV4n5s7zpQ
10/11(木) 19:41 zyKQ/8c/O

( ^ω^)「なんだ…ツンかお」

ξ゚⊿゚)ξ「なんだってなによ」

ブーンが振り返るとそこにはツンが立っていた
電灯の光りを受けてブロンドの髪が艶光る

ξ゚⊿゚)ξ「ちぇっ…驚かそうとしたのに…」

( ^ω^)「おっおっおっwそうはいかないおw」
ツンがブーンの右隣に並ぶ形で三人並んで歩き出した
ツンが肩を揺らして笑っている遅れて縦巻きの髪がピョコピョコと跳ねている

曲がり角、ドクオは此所で二人と別れる

('A`)「じゃあなー」

ドクオが二人に言った
ブーン達とは逆の方向に体を向けた
ドクオが歩き出す瞬間にツンがドクオに向かって言った

ξ゚⊿゚)ξ「今日メールするからね!
その…相談!って言うか…その…」

ドクオは振り返り、わかったよ
そう言ってまた歩き出した

15:◆mV4n5s7zpQ
10/12(金) 19:18 vLrjVtD8O


……
………

fromξ゚⊿゚)ξ

ちょっと聞きたいんだけど…
ブーン私のこと怒ってた?


From('A`)

大丈夫だって、気にするなよ
ブーンだって笑ってツンのこと言ってたぞ


fromξ゚⊿゚)ξ

…嫌われたりしてないかな?


From('A`)

大丈夫だよ
ただ、少し素直っつーか
少し優しくしてみれば?

Fromξ゚⊿゚)ξ

わかってるけど…

そういえば最近ブーン、シィちゃんと仲良いよね…


from('A`)

そうだな、でもブーンがシィさんのこと好きって聞いたこと無いな


fromξ゚⊿゚)ξ

そっか…
ありがとう

--------------------------------------------------------------------------------
17:◆mV4n5s7zpQ
10/12(金) 21:24 vLrjVtD8O


……
………

プルルルルプルルルル

ξ゚⊿゚)ξ「電話か…」

ベットの上で携帯が鳴っている
ツンは携帯を手に取りウィンドウを見た

ξ゚⊿゚)ξ「ブーンだ!」

ツンはディスプレイに示されたブーンの文字に驚いた
彼から電話がくるのは極稀なのだ
ツンは必要も無いのに髪を整え咳をひとつ

ξ゚⊿゚)ξ「も…もしもし…何か用?」

( ^ω^)「ツン、遅くにごめんだお
実は言いたい事があるんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「なっなに?」

声が上擦った、いつもニコニコしたブーン
そんな彼の真剣な声

ξ////)ξ(もしかして…もしかするぅ!?)

( ^ω^)「明日から迎えに来なくて大丈夫だお」

ξ゚⊿゚)ξ「…えっ?」

ツンの口がどうして?そう言う前にブーンが続けた

23:◆ujEJzKTzms
10/13(土) 18:04 0xmz/j+5O

( ^ω^)「マネージャーのシィちゃんが迎えに来てくれるんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「……」

( ^ω^)「来週から朝練に参加するんだお
朝早く行くからツンには迷惑になるお…
そしたらシィちゃんが迎えに来てくれるって言ってくれたお」

ξ゚⊿゚)ξ「…そうなんだ」

(;^ω^)「僕が朝に強くなればそれで良いんだけど…
今度ちゃんとお礼するお、楽しみにして欲しいお」

ブーンの声がツンの耳もとを擽る
ブーンの明るい声がツンにはとても辛く聞こえた

( ^ω^)「じゃあ…おやすみだお」

携帯から無機質な電車音が漏れる
プーップーッ…

不意にツンの腰がベットの上にのった

ξ゚⊿゚)ξ「…バカ」

携帯を握り絞める力が強くなる
ブーンからもらったストラップがユラユラ…揺れていた

24:◆ujEJzKTzms
10/13(土) 23:00 0xmz/j+5O

ξ;⊿;)ξ「バカッ…バカバカバカ!」

涙が溢れて来た、留められない、留めらる気がしない
涙の粒がポタポタ、ポタポタ落ちていった



……
………

( ^ω^)「ツン、おはようだお」

ξ゚⊿゚)ξ「おはよう…ブーン」

目の下が腫れている
今日は学校に来たくなかった
ブーンに会うのが辛かった
ニコニコした顔を見るのが、明るい声を聞くのが辛かった

( ;^ω^)「ツン目が赤いお…大丈夫かお?
具合悪くないかお?」

ブーンがツンに近付いて行く
ツンの顔にブーンの右手がそえられる、そっと

優しい手、暖かい、ブーンの気持ちが伝わってくる気がする
気持ちが良い、ずっとこうしてもらいたい
そう思った

「わっ!目が真っ赤だー」

ブーンの影からもうひとつの影が顔をだした

(*゚ー゚)「大丈夫?ツンちゃん」


暖かい筈のブーンの手が
冷たく、感じた

26:◆ujEJzKTzms
10/14(日) 18:11 Xm01srbyO

ξ゚⊿゚)ξ「シィちゃん…」

胸が締め付けられる、今までそんな体験はした事がなかった
胸がと言う位だから胸が痛むものだと考えていた

内臓が痛い、臓器の全てが悲鳴をあげている
キリキリ、キリキリ…


―ツン?ツン大丈夫かお!?


声が遠くに逃げていく

31:◆Gu17YuV9tk
10/22(月) 00:05 UBaxC823O

サラサラと白いカーテンが風に揺れ
少し暖かい空気が部屋を満たしている
保健室の独特の雰囲気、空気がゆっくりと動きだす


ξう⊿`)ξ「う…んん」

白い天井がやけに眩しく見える
体が重い…布団?

そうか、保健室か
私は倒れたんだ

( ^ω^)「起きたかお?」

クリーム色のカーテンを右手でおさえ
覗きこむ様にブーンの頭が飛び出て来た

( ^ω^)「…帰れるかお?」

33:◆Gu17YuV9tk
10/22(月) 23:59 UBaxC823O

窓はオレンジ色に染まり季節の移り変わりを知らせていた
時計の短針は7の記号を指し、日が長くなってきたことがよく分かる

ξ゚⊿゚)ξ「ありがとうございました。」

ドアの向こう側に挨拶し人の気配が感じられない廊下を歩き出す

隣には ブーン

私は一日寝ていた様だ、体の軋む音が聞こえる

( ^ω^)「今日ツンのお父さんいないのかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「ええ、今頃飛行機の中だと思うわ」

父は海外で働いている
半年に一度会えたらいいほうだ
母はいない、顔も覚えていない
知らない、と言い換えてもいい

( ;^ω^)「ツンが嫌じゃなかったら…」

( ^ω^)「今日はうちに泊まるお」

35:◆Gu17YuV9tk
10/23(火) 17:37 Z75EcG+eO

ξ゚⊿゚)ξ「そんな…悪いよ」

困った顔をしないで…
私には貴方の優しさがあればいいの

( ;^ω^)「心配だお…やっぱりうちに泊まるお」

優しさが私を抱き締める

私はもう逃げられない、逃げたくない
優しさに抱き締め続けられたい

貴方から逃げられない

( ^ω^)「おっおっお母さんも良いって言ってるお」

携帯を握り締めながら彼が言う

ξ゚⊿゚)ξ「…じゃあお世話になろうかな…」

( ^ω^)「おっおっお、それが良いお」

パタンと彼の携帯が音をたてズボンのポケットに収まった
彼はその手を彼女に向け

( ^ω^)「行くお」

手が、二人が繋がる

36:◆Gu17YuV9tk
10/24(水) 17:34 P5k2ZaI4O


……
………

隣を歩く時も、ドアをくぐる時も
食事を頂いた時も、貴方の匂いが仄かにする布団に包まれた時も

優しさという服を着ている様だった

目が、鼻が、肌が、心が貴方を感じていた


ξ゚⊿゚)ξ「ブーン…起きてる?」

開いた窓からの風にでカーテンがふわりとなびき
柔らかな月明かりの明暗の波が立つ彼の部屋にツンの声が溶ける

42:◆Gu17YuV9tk
10/27(土) 12:53 fFX2JhTuO

寝息の音をたてるブーンは返事をしない
キシと音を鳴らし、ツンの足が部屋に滑り込んだ

足音はたたず、彼女のパジャマの絹ずれの音しか聞こえない
その音はゆっくりと慎重に彼に近付いていく

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン…」

ベットの横に立つ彼女の顔の上では
月明かりがユラユラと揺れ
彼女の顔は泣いている様にも、微笑んでいる様にも見える

ξ゚⊿゚)ξ「聞きたい事があるの」

返事をしない彼に彼女は問掛けた

ξ゚⊿゚)ξ「ブーンはしぃちゃんの事が好きなの?」

43:◆Gu17YuV9tk
10/27(土) 14:29 fFX2JhTuO

ξ゚⊿゚)ξ「…どっちでもいっか」

返事の無い質問に自分で答えた

本当はどうでも良い事ではなかった
彼の気持ちは今誰に向かっているのか
今彼は誰を夢みているのか

部屋には未だ月明かりの波が立つ

ξ゚⊿゚)ξ「……」

沈黙、部屋にはカーテンの擦れる音

不意にベットが動き彼の顔が向きを変え
彼の閉じた目は彼女を見つめていた

ξ゚⊿゚)ξ「…ばか」

彼の唇が目に入る、仄かな明かりに照らされている

ひとつ思いついた事がある

45:◆Gu17YuV9tk
10/28(日) 00:10 bUlsUs43O

ξ゚⊿゚)ξ「ねぇブーン…キスしてあげよっか」

もちろん返事はない
彼女は彼の横たわるベットの横に膝まづき
右手はベットの上に左手は髪を抑え彼の閉じた目を見つめる

ξ////)ξ「…今日のお礼だからね」

違うから、私がブーンにキスしたいとかじゃなくて…
私のお礼の気持ちを伝えたいだけ
私がブーンにキスしたいんじゃないの…

彼女の鼓動が早くなる
彼女の顔が、唇が彼に近付いていく

唇まで10㎝、互いの息が絡み合う

5㎝、彼女の唇が震える
あともう少し、あともう少しで唇が重なる

52:◆Gu17YuV9tk
10/28(日) 19:44 bUlsUs43O


唇が重なる――

( ´ω`)「ニィッキシ!」

ξ゚⊿゚)ξ「…クシャミですか…ここでクシャミですか」

彼と彼女の唇は触れることはなかった

ξ゚⊿゚)ξ「ばーか」

風は止み、月明かりも波立つ事を止め
月明かりは彼だけを照らしていた

ξ゚⊿゚)ξ「…ちぇ」

彼女は呟き、立ち上がる
ξ゚⊿゚)ξ「ん?」

気が付いた、月明かりが照らすもの
それは彼の寝顔だけではなかった

机の上に置かれた写真立て
その中に切り取られた彼の笑顔と

しぃの笑顔

53:◆Gu17YuV9tk
10/28(日) 20:01 bUlsUs43O

ξ゚⊿゚)ξ「この前のお祭りだ―
私が誘ってら友達と行くって…」

ξ゚⊿゚)ξ「とっくに付き合ってたんだ…」


馬鹿みたいじゃない…私
こんなにブーンのこと好きになっちゃって

馬鹿みたいじゃない…
ブーンの笑顔が欲しいなんて思っちゃって

ξ゚⊿゚)ξ「馬鹿…みたいじゃない…私」

止まっていた風が吹き、今夜一番大きな月明かりの波を立て

キス、しなくて良かったね

そんな言葉を部屋に残し
彼女の姿は部屋から消えていった

55:◆Gu17YuV9tk
10/29(月) 03:16 UuXRuV+nO


……
………

( ^ω^)「しぃちゃん!おはようだお」

(*゚ー゚)「おはよう、ブーン君」

何故今まで気が付かなかったんだろう
しぃちゃんと話す時のブーンの笑顔
私に微笑みかけるものと違う
愛情を含んだ笑顔

('A`)「よおツン、暇そうだな」

ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ…私っていつも何してたっけ?」

('A`)「は?」

ξ゚⊿゚)ξ「なんでもない…忘れて」

思い出せない、私は何をしてこの時間を潰していたのだろうか
ブーンとしぃちゃんを眺めているだけでは余りにも長すぎる時間

学校という空間から取り残され
ツンは椅子に座り続けた

56:◆Gu17YuV9tk
10/29(月) 03:30 UuXRuV+nO

―ツン

――ツン!

( ^ω^)「起きるおツン!」

ξ゚⊿゚)ξ「…ブーン」

時刻は既に7時を回り
窓から入る光は赤みを帯びていた

( ^ω^)「帰るお」

そうか、私は寝ちゃったのか
それでブーンは私を待っていたのか…

ξ゚⊿゚)ξ「…しぃちゃんと一緒に居なくていいの?」

カタと椅子を鳴らし立ち上がった彼女が
ふと溢した

( ;^ω^)「お?なんで僕がしぃちゃんと一緒に居なきゃいけないお?」

ξ゚⊿゚)ξ「付き合ってんでしょ?」

口から出る言葉が針になる
そして、その針は他でもなく彼女に刺さっていく
痛いのはわかっているのに

ξ゚⊿゚)ξ「気付かないとでも思った?」

針は止まらない

57:◆Gu17YuV9tk
10/29(月) 03:47 UuXRuV+nO

( ;^ω^)「おー…」

ξ゚⊿゚)ξ「言いなさいよ…付き合ってんでしょ?」

―言わないで

( ^ω^)「…そうだお、僕としぃは付き合ってるお」

やっぱりね、そう彼女が答えた後
赤みを帯た教室で二人は口を開く事はなかった


( ^ω^)「…今日もうちに泊まるお」

校門を出た後に彼が彼女に言った
その顔は、目は彼女を捉えていなかった

ξ゚⊿゚)ξ「もう大丈夫よ」

( ^ω^)「母さんも僕も心配してるんだお…」

ξ゚⊿゚)ξ「私は大丈夫なの」

正直に言うとブーンと一緒にいたくないだけだ
まだ好きなのにブーンは私の事は欠片も思っていない

そんなの辛すぎる

( ^ω^)「でもξ゚⊿゚)ξ「大丈夫って言ってるでしょ?」

58:◆Gu17YuV9tk
10/29(月) 03:58 UuXRuV+nO

思わず声が荒いだ
ブーンが心配と驚きを混ぜた様な顔で私を見つめる
相変わらずの優しさ

( ;^ω^)「ま、まあ無理に来いって訳でもないお」

でも、何かあったら直ぐにうちに来なよ
彼が言った
すると直ぐに隣を歩く彼女の歩みが止まり突然

ξ゚⊿゚)ξ「…本屋寄ってく」

だから先に帰って、そう言って彼とは逆方向に走り出してしまった
残された彼は暫し彼女の後ろ姿を追い
ふいと体の向きを変え、赤い道を歩きだした

59:◆Gu17YuV9tk
10/29(月) 04:19 UuXRuV+nO

何故走っているのだろうか
分からない、分からないけど走らずにいられない
涙が溢れる、息が荒れる
苦しい、苦しい、でもブーンと一緒にいると
もっと苦しい

ξ;⊿;)ξ「ゥグッ……ゥウッ…」

ああ、今みっともない顔しているんだろうな
髪はグチャグチャで顔は涙まみれ、息があがって真っ赤になっちゃって

でも何故だろうか、気にならない


……
………

カチャン

彼女が家の鍵を開けたのはもう空が黒くなってからだった
いつもは通らない道を通り、出来るだけ時間をかけて歩いて来た

ξ´⊿`)ξ「ただいま」

誰もいない空間に呟き
彼女はそのまま布団に倒れ込んでしまった

その日は部屋に彼女のすすり泣く音がやけに大きく聞こえた

61:◆Gu17YuV9tk
10/29(月) 19:31 UuXRuV+nO


……
………

一日はこんなに長かったのか
一週間はこんなにも長かったのか

彼の笑顔が日に日に遠くなっていく
遠くから見て初めてわかる
彼が私にとって如何に大きな存在だったか

気付かされる

64:◆Gu17YuV9tk
11/02(金) 17:52 7N9Ks7UhO

寂しい、そう感じていた
いつもブーンの笑顔で溢れていた生活が消え去ってしまった
ブーンの笑顔が遠く、遠くに行ってしまった

学校の椅子にポツンと座った彼女姿が小さく見える
彼女は机に突っ伏して、時がたつのを待っていた

( ^ω^)「…ツン」

彼は彼女の座る椅子の隣に立ち
彼女の肩をポンと叩いた

ξ゚⊿゚)ξ「な、なによ」

久しぶりに彼に話し掛けられた
彼女がガタと椅子を引き彼の顔を見上げると彼は彼女に言った

( ^ω^)「今日…話があるお…だから放課後待ってて欲しいお」

気が付かなかった、いつも通りの彼の笑顔は何処かに行ってしまった
彼の笑顔は少し変わってしまった

ξ゚⊿゚)ξ「わかった…」

65:◆Gu17YuV9tk
11/02(金) 18:17 7N9Ks7UhO


……
………

空が赤く染まり始める頃
影を長く伸ばした彼女は彼を待っていた

( ^ω^)「…ツン」

弱々しく呟きながら彼は姿を見せた

こんなブーンを見るのは久しぶりだった
寂しくて、悲しくて、それでも笑っていて
今にも泣き出しそうな笑顔

ξ゚⊿゚)ξ「なんなの?」

私は何も聞かなかった
聞けなかった、ブーンに何かがあったのはわかるが
私が聞いてもどうしようもない、そう思ったから

( ^ω^)「ここじゃ…ちょっと…」

じゃあ家に来なさいよ、彼女は静かにそう言って
歩き出した
彼は返事をせずに彼女の長い影を追い掛けた

66:◆Gu17YuV9tk
11/02(金) 20:28 7N9Ks7UhO

ξ゚⊿゚)ξ「で、何があったの?」

靴を脱ぎ捨てながら彼女が言い
彼はうつ向き、意を決した様に彼女に伝えた

( ^ω^)「しぃの事だお…」

ξ゚⊿゚)ξ「ふーん…そこ、座って」

キッチンに立った彼女は灯りもつけずカチャカチャと音をたてる
気まずそうに椅子に座る彼はソワソワと落ち着かず、しきりに辺りを見回している

カタと音をたて椅子を引き出し、彼の目の前に座った彼女は
彼の目を見ることなく、机に映った暗い暗い彼の影を見ながら口を開いた

ξ゚⊿゚)ξ「しぃちゃんがどうしたの?」

彼の机に映った顔がさらに暗くなり
普段からは想像も出来ないほどに弱く話し始めた

( ^ω^)「嘘…だったんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「嘘?…何が?」

( ^ω^)「全部だお…僕の事を好きだって言ってくれたのも、…全部だお」

そう言って彼はうつ向いた
言葉が見付からずに口が開かない
流れる沈黙を破るように勘高いヤカンの悲鳴が鳴り
彼を残し、彼女は席を立ってしまった

68:◆Gu17YuV9tk
11/02(金) 22:21 7N9Ks7UhO


机の上には紅茶、彼女のお気に入りのクッキーが皿に盛り付けられ
甘い薫りがフワリと鼻を擽る

ξ゚⊿゚)ξ「浮気ってこと?」

気持ちとは逆に落ち着いた声が出た
なんで?あんなに仲が良かったのに
しぃだってあんなに楽しそうにしていたのに

( ^ω^)「浮気じゃないお…僕はただの暇潰しだったんだお」

彼の話によるとしぃには元々彼氏がいて
その彼氏と喧嘩したからその当て付けにブーンと付き合っている振りをしたのだと言う
そして、しぃとしぃの彼氏との喧嘩が終わったからブーンは必要なくなったとそういう話しらしい

70:◆Gu17YuV9tk
11/02(金) 23:33 7N9Ks7UhO


ξ゚⊿゚)ξ「……」

可哀想なのかな?残念なのかな?
嬉しいのかな?楽しみなのかな?
よく分からない、でも多分

嬉しい

( ^ω^)「…ツンに話しておけば良かったお」

ティーカップに手を掛けながら彼が呟いた

( ^ω^)「最初からツンに相談しておけば…こんな事にならなかったかもしれないお」

ξ゚⊿゚)ξ「…ばか、馬鹿なんだから…」

( ^ω^)「…やっぱり僕はツンと一緒じゃなきゃ駄目かもしれないお」

彼の言葉に口を閉ざされ彼女は黙りこくってしまった
二人のティーカップに入った紅色のそれはユラユラ揺れる

( ^ω^)「僕は馬鹿だから…簡単に騙されちゃうお」

( ;ω;)「馬鹿だから…」

彼の涙は睫を濡らし、すうと頬を滑り落ちていった

71:◆Gu17YuV9tk
11/03(土) 00:11 1T570q6wO


パタパタと彼の涙が机に落ちる
耐えきれなくなった涙は一つ二つと彼の頬に筋を走らせ止まる様子を見せない
彼は何も言わずただただ涙を流し、涙が渇れるのを待っていた

ξ゚⊿゚)ξ「一緒に…いてあげるわよ」

頼りなくて、逞しくて、優しい貴方と

ξ;⊿;)ξ「私と一緒に居ればいいじゃない!ずっと!ずっと一緒にいてあげるわよ!」

私の大好きな貴方と

机を挟んで二人の涙が流れ続ける

74:◆Gu17YuV9tk
11/03(土) 01:04 1T570q6wO

( ;ω;)「ツン…ありがとうだお…」

彼は涙で濡れた顔をあげ少し、ほんの少しだけ微笑んだ

ξ;⊿;)ξ「ブーン…」

ああ、ブーンが私を受け入れてくれた
一緒にいられる、此れからもずっと
ブーンの一生を私がもらった
ブーンは私だけのものになった
他の誰にも渡さない、私だけのブーン
ブーン、ブーン、ブーン…

彼女は椅子をはね飛ばし、大きな音をたてて倒れる椅子も気にせず
彼の背中に抱きついた

ξ;⊿;)ξ「ブーン!ブーン!大好きだよブーン!」

泣きじゃくり、まるで子供のようにブーンの背中に顔を擦り付ける
ふと、彼女の体が彼の背中から離れ呟いた

ξ;⊿;)ξ「ブーン…私の一生をあげるから…

貴方の一生を私に頂戴」


…ガッ!

75:◆Gu17YuV9tk
11/03(土) 01:13 1T570q6wO


……
………

( ´ω`)「お…おお…」

「起きた?」

( ´ω`)「…ツンかお?何が起きたんだお…」

「ゴメンね…私が殴ったの」

( ´ω`)「…なん…で?」

「こうするためよ…」

今まで霞んでいたツンの部屋がはっきりとして来る
なんでツンは僕をなぐったんだ?
視界に入るツンの泣き顔

ξ;⊿;)ξ「もうすぐだから…」

77:◆Gu17YuV9tk
11/03(土) 01:30 1T570q6wO

もうすぐだから、そう言った彼女の手には包丁
彼の体は椅子にロープで縛り付けられ
僅かな身動きが取れない

( ;^ω^)「何…するんだお?」

ξ;⊿;)ξ「一生…一緒にいるには…これが一番なの」

包丁を握った手が震え反射した光が
キラキラと美しく輝く
美しい刃物を握った彼女はゆっくりと身動きの取れない彼に近付き

切っ先は胸に突き立てられた

( ;゚ω゚)「止めろ…止めるお!ツン!僕を殺す気かお!」

千切れる筈の無い、何重にも巻き付けられたロープの中で彼は暴れ
ついには椅子ごと大きな音をたてて仰向けに倒れてしまった

( ;゚ω゚)「誰かっ…誰か助けてくれおー!」

彼の叫びは、もう黒くなってしまった空に溶けて、混ざって、消えてしまった

79:◆Gu17YuV9tk
11/03(土) 01:44 1T570q6wO

ξ;⊿;)ξ「大丈夫だよ…私も直ぐに逝くから」
最早言葉を発しなくなった彼の胸に再度切っ先を突き立てる

ξ;⊿;)ξ「一緒になろう…ブーン」

ドカッ!

振り上げられた美しく輝くそれは
動かなくなってしまった彼の胸に深く進入し
抜くと赤く輝き、彼の胸からは命が流れる出てきた

―やっぱりベットが良いよね


―ブーン…重いよ、ダイエットしなきゃだね


―よし、後は私だけね…

81:◆Gu17YuV9tk
11/03(土) 01:52 1T570q6wO

ξ゚⊿゚)ξ「いざとなると…怖いわね」

彼女はベットの横に佇み
そのベットの上には胸に穴の開いた彼が仰向けに寝かされていた

そうか、こうすれば良いんだ、彼女はそう言うと包丁を持ち
その柄の部分を彼の胸に開いた穴に突き刺した

ξ゚⊿゚)ξ「これなら…怖くない」

ギシと音をたて彼女はベットに上り
彼を跨ぐ様に膝立ちをした彼女は
彼から生える包丁の切っ先を自らの胸に当て

倒れ込んだ

82:◆Gu17YuV9tk
11/03(土) 01:53 1T570q6wO

私、結婚って意味が無いと思うの

二人を法律で縛っても意味が無いと思う

本当に愛し合った二人ならそんなもの関係ないでしょ?

一生一緒にいる、そういう事が大切だと思うの

貴方もそう思わない?


ブーン…

83:◆Gu17YuV9tk
11/03(土) 01:59 1T570q6wO

重なる様に息を絶えた二人の亡骸は

なんの偶然だろうか唇を重ね
これから続くであろう永遠の愛を確かめているようだった




[ 2008/03/06 20:22 ] 短編まとめ | TB(0) | CM(0)

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