ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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(,,^Д^)は奪って堕ちてゆくようです  下の中

79 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:34:12
───────────
   下の中   集束
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学校

いつものように

僕はつまらなそうに窓の外を眺めていたんだ

(*゚ー゚)「タカラ君」

(  ,,^)「ん? なに?」

(*゚ー゚)「消しゴム貸してくれない?」

(  ,,^)「……消しゴムね……なんか消しゴムは確率が高いな……」

(*゚ー゚)「いつもごめんね」

(  ,,^)「謝る気なんて……無いだろ? 定型句なら言わなくていいよ、ほら……」

僕は消しゴムを渡す

正直に、

どうしたんだろうか……

(*゚-゚)「…………タカラ君……怒ってるの?」

僕はしぃに向かって言った

(,,^―^)「……怒ってると思うのかい? こんなに笑っているのに。

      僕は気分が良くなっているから、『定型句なら言わなくていい』って言ったんだ……

      少し嫌味たらしかったかい? そうだったら訂正するよ……ごめんね……」

僕は、本当に素直に謝ったんだ。優しく。
.



80 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:35:53

(*゚-゚)「……いや、その……本当に……どうかしたの?……あの、社交辞令なんかじゃなくて……

     本当に……その、……いつもごめんなさい…………それに、あなたが謝る……べきじゃないわ……」

しぃはそう言って消しゴムを借りずに、去っていった

僕は、本当に悪気は無かった

別に、知能が低下しているわけじゃなかった

その日は、本当に、気分が良かったんだ

ただ、それだけだ

今考えると……まあ嫌味たらしかったかもしれないな……

僕があんな顔したの、恐かったのかな……

でも、

まあ、しぃに『迷惑だ』ってことが的確に伝わったし、よかったか。

別に作意はなかったんだけどな……

しぃは意外にいい奴だったのかもしれないな

でも、嫌いだけどね。

まあ、僕はもっと

正直に生きるべきだったのかな

世間に媚を売らずに

生きてたら、楽しかったかもしれないな……
.


81 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:36:51



<ヽ`∀´>「……こいつが……確かに財布ごと……」

川 ゚ -゚)「……こいつがやっていたのか?……」

例の暴行事件は進展した。

/ ,' 3 「どうじゃ? 監視カメラの映像から顔は見えんが、役に立つかな?」

コンビニで聞き込みをしたところ、財布ごと募金する奴がいるとのこと。

最初の情報提供元で映像を見ると、その姿が映っていた

川 ゚ -゚)<ヽ`∀´>「捜査協力ありがとうございました」

/ ,' 3 「頑張ってな」

人の良さそうなじいさんだった



俺達はその後、いろんなところを回った。

で、出るわ出るわ、映像が出るわ。

どのカメラにも、顔が映らないように、顔を隠しながら募金に何か突っ込んでいる。

募金箱のあるところならどこへでもって感じだ

川 ゚ -゚)「ニダー……どう思う……?」
.


82 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:37:46

<ヽ`∀´>「……んー……何とも言えませんね……このご時勢、募金なんて珍しいですね……」

ふざけてはいない。これは事件だが、なんにせよ、募金をするために財布を奪っているのなら

珍しい。

異常、と言うべきか?

川 ゚ -゚)「……そういう問題じゃない……募金の時間帯を考えろ……」

<ヽ`∀´>「……えーと……確か……21時ぐらいでしたか?」

川 ゚ -゚)「21時に暇になる奴って?」

<ヽ`∀´>「……まあいろいろあるでしょうけど……」

川 ゚ -゚)「私が思うにな……あれは学生じゃないかと思うんだ……背格好とか言うのも含めて……」

<ヽ`∀´>「……まあ、確かにそんな感じにも見えましたね……」

川 ゚ -゚)「……私としては……この事件……気にはなるが……募金なら……なあ?」

どうでもいい。ということか?

<ヽ`∀´>「まあ……確かに……いてくれたほうが……世間のためにはなりそうですけどね……」

川 ゚ ー゚)「ふふふ……そうだな……だが、……もっと事件が巨大化したあかつきには……

      捕まえて給料うpと行こうじゃないか……」

<ヽ`∀´>「………………」



本気で言ってるように、見えなかった。

だから

<ヽ`∀´>「そうですね」

と答えておいた。
.


83 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:39:01



その後、事件の捜査はあまり進展しなかった

事件に執着していたのは、まったく俺だけだったから。

川 ゚ -゚)「ほら見ろ、誰も助けてやらんのだ。もちろん私だって。そんなガキに付き合っていたら

      何も進まんぞ? ほら、全く別の事件にヒントが隠されているかもしれないしな」

<ヽ`∀´>「……本当はどうでもいいんでしょ?」

分かっているんですよ?

川 ゚ -゚)「ああ」

<ヽ`∀´>「素直すぎる」

川 ゚ -゚)「それが私だ」

<ヽ`∀´>「はいはい……」

電話が鳴り響いた。クーさんが受話器を取る。

川 ゚ -゚)「もしもし?……そうか……」

川 ゚ ー゚)「ニダー、何者かがここで暴れてるって話だぞ、お前のお目当てのミスターXかもしれん。行ってこい」

その女は地図を指差してそう言った。

なんだ? その嬉しそうな顔は。

どうみても嘲笑です、本当に…………

俺の眼は、現場の方向を見た。

その憎たらしい笑顔を睨んだ後のことだ。
.


84 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:40:21



退屈なチャイム

下校時間

西の空から僕を襲う熱球

熱いんだよ

やめてくれよ

そう言っても大量の赤外線は飛びっぱなし

商店街に差し掛かる

少し早めのネオンサイン

LEDもそこらへんに使われている。

実際はネオン以外の気体も使っているが……

そんな堅苦しいことは別にして

綺麗だ



汚い大人たちが作る。

権利闘争が激化したこともある。

冷たく、明るく、綺麗にその輝きを放つ最近のライト達

温かみのある白熱電球はどこに行ったのだろう。

いつしか世界からあの温かみは抹消されていく。

だが、僕はそんな温かみよりも

穢れて、澄んだ、冷たいライトのほうが好きだ。
.


85 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:41:23



僕は家で蛍光灯を点ける。

もうそろそろ寿命だろうか。綺麗な白色の光じゃない。

ライトの下には、募金しきれなかった財布が横たわっている。

自分のために使うことは無かった。

いや、募金も遊びでやったんだ。もう後には戻れないところまで来ていた。

分かってはいたが、僕の深層心理はどこまでも甘い。



僕の部屋は急に灰色になった。

そこで僕は押入れを漁る。

確かここら辺に予備の奴が…………無い。

買いに行くとするか……

この財布で

うちに金が無い。金を下ろすのもめんどくさい。

どっちにしろ、この金は永久的に僕のだ。

返せと言われたら返せるし、返さないし。

ほんと、ここまで落ちぶれておいてなに言ってんだか。

なあ?

どう思う?

いつものように、誰もいない空間に訊ねる。

今は何故か本当に答えが欲しくなっていた。
.


86 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:42:19



たまにはこんな日もいい。

今日は拳休め。

好きなときに好きなだけ殴ればいいだろ?

本当はそういう思考で拳休めをしているわけではない。

ただ、



汚れた繁華街、霧でぼんやりとした月、緑色の雲。

そんな夜の街を、

綺麗だって思ったのは久しぶりだったから。

明るいだけの、辛い世界が、今日はそうは見えなかった。

どうしたんだろうね?



こんな世界もいいかなって

何かを諦めたのかもね
.


87 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:43:14



商店街の路地裏に差し掛かって、

変な騒ぎ声がする……

僕は目の前がおかしくなった





でぃさん?





なんで殴られてるの?





『死ね』

僕はでぃさんを

『死ね!』

殴っている男

『死ね!!』

二人に

『命を奪え!!!』

念じまくった

それと同時に、

ストレートが、一人の顔を貫いていた。
.


88 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:44:22

(# ;;- )「や、やめて!……タカラ君!……」

Σ「……はっ!」

僕は我に帰った。

今するべきことはこんなことじゃない。

「……あっ、あまり喋らないで…………大丈夫? すぐに病院に……」

横たわったでぃさんを、抱き起こす。

(# ;;- )「だめ……やめて……」

満身創痍とは思えない強がり。

「……ちょ……何言ってるんだ……」

(#゚;;-゚)「いいからここにいて……話したいことがあるの……!」

でぃさんの眼が、強くなった。

「……分かった……聞くから……! でも──

でも、君の体が心配だ。そう言おうとしたとき、

「ひぃ、……ひぃいぃいいいぃい!!」

後で、殴らなかったほうの男が騒ぎ始めた。

「……うるせぇなあ!! 黙れ! 殴られたくなかったら、早く帰れ!!!!」

いままでこんなに怒鳴ったことがあったろうか。

息が上がる。

男は仲間を残して自分だけ逃げ出していった。

そんなもんなんだ。

そんな奴らがでぃさんを殴るなんて悪辣な行為を……
.


89 : ◆y1TBgQ3JzI:2007/04/22(日) 16:45:59

(# ;;- )「もう……行ったわね……こんな姿……タカラ君には見られたくなかったな……」

でぃさんのこんなに悲しそうな表情は、今まで見たことが無かった。

「ご、ごめん……でも、なんでこんなところに……?」

(# ;;- )「……タカラ君には教えてあげる……いつかは言わないといけないと思ったし……」



あれ?

何言ってるの?

「タカラ君には」って……

あれ?

どういうこと?



(# ;;- )「私は殴られ屋をやってたの……親も二人ともいなくなっちゃったし……簡単に稼ぐには

     ……この方法しか……無くてね……あの人たちはれっきとしたお客さん……」

「ちょ……!……殴られ屋って……!!」

自分の愛する人が、そんなことをやっていたら自然な反応だろう

(# ;;- )「いいから最後まで聞いて……!」

「………………ごめん──

僕がそう言うなり、でぃさんは、僕に抱きついて訴えた。

(# ;;- )「でも……タカラ君には見られたくなかったの……」





「私は、タカラ君のことが好きだったから」



でぃさんは、涙を流して、そう、ハッキリ言った。

僕の腕の中で、そう言った



──────────────
   下の中   集束   終
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[ 2000/03/06 20:16 ] 中篇まとめ | TB(0) | CM(0)

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