ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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(*゚ー゚)(,,゚Д゚)なかよしねこは夢を見るようです

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:10:27.58 ID:kcFSIWJMO
目の前に広がる海からの風でくさがなびいているはらで


(*゚ー゚)
(,,゚Д゚)


二匹のねこがはしゃいでいました

この二匹のねこはいつもいっしょでした

冷たいあめがふっているときも

暖かいおひさまの下でおひるねするときも

いつもお互いの隣にはもう一匹のねこがいました

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:15:12.68 ID:kcFSIWJMO
二匹のねこがあそび疲れたころ
おひさまは堕ちかけていました

(*゚ー゚)「ギコ、私もう帰らなきゃ」

ギコと呼ばれたおすねこが答えます

(,,゚Д゚)「そうか……気をつけてな、しぃ」

しぃと呼ばれたねこはギコの言葉を背に野原から下っていきます

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:15:12.68 ID:kcFSIWJMO
二匹のねこがあそび疲れたころ
おひさまは堕ちかけていました

(*゚ー゚)「ギコ、私もう帰らなきゃ」

ギコと呼ばれたおすねこが答えます

(,,゚Д゚)「そうか……気をつけてな、しぃ」

しぃと呼ばれたねこはギコの言葉を背に野原から下っていきます

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:19:14.87 ID:kcFSIWJMO
いつもいっしょの二匹ですがひとつだけ大きなちがいがありました

それはギコがのらねこでしぃが飼いねこだということです
しぃはおひさまが堕ちるころになると家に帰ってしまいます

そうなるとギコはひとりぼっちで夜を明かすのです

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:23:49.50 ID:kcFSIWJMO
それでも寂しい夜をまいにち過ごせたのは
あさになるとしぃがいっしょにいてくれたからでした

ギコはしぃが隣にいるだけでしあわせでした

そのしあわせがギコのしぃに対する
とくべつなきもちによるものだということにギコは気づいてません

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:29:02.93 ID:kcFSIWJMO
二匹はこののはらでいろんなことをします

おいかけっこをしたり

おひるねをしたり

ただじっと見つめあったり―――

そんな楽しい時間はあっというまに過ぎていきます

この日もいつものようにお別れのじかんが近づいてきました

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:34:22.65 ID:kcFSIWJMO
空はすっかりあかねいろにそまっていました

(*゚ー゚)「ギコくん、ちょっとお話ししよ」

しぃが海に沈みそうなゆうひをながめながらいいました

(,,゚Д゚)「いいのか?もう帰るじかんじゃ……」

(*゚ー゚)「だいじょうぶだから気にしないで」

(,,゚Д゚)「そうか?それなら……」

そう言ってギコはしぃの隣に腰を降ろします
二つの影がのはらのびていきました

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:38:45.37 ID:kcFSIWJMO

(*゚ー゚)「ギコくんって夢ってある?」

しぃのことばにギコはうつむいて考えます

(,,゚Д゚)「うーん……特にないな。しいて言えば腹いっぱいさんまが食いてぇ」

(*゚ー゚)「ははっ、ギコくんらしいね」

(,,゚Д゚)「わっ、わらうなよ、そんなにいうならお前の夢言ってみろよ」

おかしそうにわらうしぃにギコが怒り気味にいいます

(*゚ー゚)「ごめんごめん、そうだな……私の夢は……」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:42:36.61 ID:kcFSIWJMO

(*゚ー゚)「夢見草がほしいな」

(,,゚Д゚)「?なんだそりゃ?」

(*゚ー゚)「あそこに山があるでしょ」

しぃがまえあしで指した先にはあまり高くはない山がありました

(*゚ー゚)「あの山にこの時期になると生えるあおいキレイな草なんだって」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:47:38.03 ID:kcFSIWJMO

(,,゚Д゚)「ふーん、それでどんな草なんだ?夢見草って」

(*゚ー゚)「はなしによるとそれを食べたら自分の夢がかなうんだって」

(,,゚Д゚)「……それはたしかに夢のあるはなしだな」

(*゚ー゚)「でしょ?」

かち誇ったようにしぃが胸をはります

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:51:48.06 ID:kcFSIWJMO
(,,゚Д゚)「でもさあ、それが夢なのは分かったけどよ、夢見草にかなえてもらう夢は決まってるのか?」

(*゚ー゚)「うん……一応ね」

(,,゚Д゚)「なんだよ?言ってみろよ」

(*゚ー゚)「かなったら教えてあげる」

(,,゚Д゚)「ちぇっ、けちんぼ」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 22:57:23.53 ID:kcFSIWJMO
ふてくされたようにねころがったギコですが
すぐに起き上がりました

(,,゚Д゚)「しぃ、そろそろ帰らなくていいのか?」

空はもう暗くなっていました

(*゚ー゚)「あっ、もうこんなじかん」


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:01:38.82 ID:kcFSIWJMO
(,,゚Д゚)「気をつけて帰れよ。じゃあな、また明日」

ギコがしぃを急かしながら言います

(*゚ー゚)「……うん、じゃあね」

しぃもそれに応えるように急ぎます
大分離れたところでつぶやきました

(* ー )「さよなら……ギコ……」

その悲しげなこえはギコには届きませんでした

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:05:05.81 ID:kcFSIWJMO
そのつぎのひからしぃはのはらにこなくなりました

ギコはいつまでもいつまでも待ちましたがしぃはきません

数日後しぃの家にいって鳴き声をあげてみても返事はありませんでした

(,,゚Д゚)(どこに行ったんだ……)

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:07:22.04 ID:kcFSIWJMO
そんなときしぃとのさいごの会話がおもいだされました

(,,゚Д゚)(もしかして……)

ギコは走りだしました

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:11:13.78 ID:kcFSIWJMO
ギコはのみちを走ります

(,,゚Д゚)(たしかあのときしぃは……)

(,,゚Д゚)(夢見草がほしいって言ってた)

(,,゚Д゚)(もしかしたらあそこにいるかも)

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:15:20.86 ID:kcFSIWJMO
ふつかほどギコは走りました
そして、ようやくもくてきのばしょにつきました

(,,゚Д゚)「ここだ……」

目の前にそびえるそれはあの日しぃが言っていた夢見草が生える山でした

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:20:38.57 ID:kcFSIWJMO
(,,゚Д゚)(しぃ……待ってろよ)

ギコはその山をのぼりはじめました

それほど高くない山ですがねこのギコにすればのぼるのは難しいはずです

しかし、それでもギコはのぼり続けました

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:24:15.14 ID:kcFSIWJMO
ギコが山をのぼりはじめて何日かすぎたころ

ギコは山の真ん中辺りにいました

まいにちまいにち朝から晩までのぼっているのでくたくたです

この日も朝からずっと足を進めています

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:27:11.85 ID:kcFSIWJMO
(,,゚Д゚)(そろそろやすむか)

そう考えたギコはのみ水をさがしはじめました

岩のきれめから水が流れていたのでそれをのみます

(,,゚Д゚)(それにしてもしぃが見つからないな)

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:31:06.63 ID:kcFSIWJMO
山をのぼりながらしぃをさがしていたギコですがしぃは見つかりません

(,,゚Д゚)(やっぱりここには来てないのかな)

ギコがそう考えはじめたときでした

突然いままでのんでいた水が流れてこなくなったのです

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:34:17.54 ID:kcFSIWJMO
(,,゚Д゚)(あれが夢見草……)

ギコは岩の上にのぼり草をとりました

(,,゚Д゚)(これを持っていったらしぃもでてくるだろ)

草をくわえながらギコは山をくだります

その足どりはのぼりのときよりもかろやかです

しかし、もうすぐふもとさしかかろうとしたときでした

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:35:38.98 ID:kcFSIWJMO
( ゚∀゚)「おいおまえ、人のなわばりでなにしてんだ」

イタチです
イタチのこえにギコは足をとめます

(,,゚Д゚)「ん?ああ……すまん」

(#゚∀゚)「すいませんで済むわけねぇだろうが!!通行料払いやがれ!!」

イタチがこえをあらげます

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:38:36.24 ID:kcFSIWJMO
(,,゚Д゚)「通行料っつってもな……」

( ゚∀゚)「おまえキレイな草くわえてんじゃねーか。それくれよ」

イタチが前足をギコの口に近づけます

(,,゚Д゚)「っ!!やめろ!!」

ギコがそれをふり払います

(#゚∀゚)「っ!!ヤロウ!!よこせ!!」

(#゚Д゚)「誰が渡すかよ!!」

イタチとギコのけんかが始まりました

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:40:07.29 ID:kcFSIWJMO
キズを負ったイタチが走りさったのは、それからしばらくしてからでした

(≠゚Д゚)「はぁっ……はぁっ……」

ギコもキズを負っていました

(≠゚Д゚)「しぃ……待ってろよ……」

ここ最近の山のぼりなどのつかれも重なってギコは歩くのがやっとでした

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:42:32.80 ID:kcFSIWJMO
のはらからの道をギコはおもい足をひきずりながら進みます

足どりはよわよわしいですが
キレイな草をおとさないように、と口はきつくしめられています

全てはしぃのために
しぃの、夢のために

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:47:43.24 ID:kcFSIWJMO
そうして行きの倍くらいのじかんをかけて

ギコはのはらに帰ってきました

するとそれを待っていたかのようにゆうひに照らされたひとつの影がありました

あの日しぃがはなしをしていた場所に

(,,゚Д゚)「しぃ!!しぃーーっ!!」

ギコは叫びます

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:50:26.42 ID:kcFSIWJMO
しかし返事はありません

(,,゚Д゚)「しぃ!!しぃーー!?……おかしいな」

不思議そうにギコは影に近づいていきました
そして気づきました

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:51:13.43 ID:kcFSIWJMO
それがしぃではないことに

さらに近づいていくとそれがなんなのかわかりました―――


それはすこしもられた土に刺さったぼうでした

そのぼうにはこう書かれていたのです

『しぃのはか』



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:52:53.49 ID:kcFSIWJMO
最初にそれを見たときギコはいみが分からないといった表情をしました

そしてしばらくそのぼうを見つめたあと

(,,;Д;)「あっ、ああああああっ!!」

全てを悟ったギコは泣きさけびました

(,,;Д;)「しぃ!!なんで!!……なんで!!」

ギコがさけびますが答えはかえってきません

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:54:12.88 ID:kcFSIWJMO
(,,;Д;)「ほら……おまえがほしがってた夢見草だぞ……よろこべよ……」

答えはありません

ギコの涙にあわせるようにあめがふりだしました

(,,;Д;)「さんまなんか食えなくていいんだ……あのときいえなかったけど俺の夢は……」

あめが土砂降りになりました

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:56:19.82 ID:kcFSIWJMO
その後もギコはあめの中さけびつづけました

もうケガやつかれや悲しみでギコはボロボロです

やがてなくこともできなくなりました

薄れていく意識のなかギコはその視界にキレイなあお色をみつけました

それは夢をかなえてくれる草
そこにねむっているしぃがほしがっていた草―――

ギコはそれを口にくわえました
もう味もわかりません

やがて意識は完全になくなりました

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/06(土) 23:59:06.64 ID:kcFSIWJMO
目の前に広がる海からの風で草がなびいているのはら

そこにふたつの影があります

両方とももられた土に刺さったぼうがその正体でした

やがてのはらに声が響きます
それは海のむこうから聞こえるのか
それともとても近くなのか

誰にもわかりません

ただとても楽しそうです

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/07(日) 00:00:27.79 ID:MargtJThO

「なあしぃ……」

「なに?ギコくん」

「お前の夢ってなんだ?」

「夢?夢は……ないかな?」

「お前は飯がくえりゃ幸せだもんな」

「ちっ、違うわよ!!ならギコくんはどうなのよ?」

「俺か?俺の夢はもうかなってるんだ」

「どんな夢?」


(,,゚Д゚)「お前といつまでもいっしょにいることさ」


~(*゚ー゚)(,,゚Д゚)なかよしねこは夢を見るようです~            終わり
[ 2008/10/03 20:24 ] 短編まとめ | TB(-) | CM(0)

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