ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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('A`)が地図の無い旅をするようです 2前

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:24:09.54 ID:P55CwnjP0


<二旅目  黒髪美人と硝子の街> 前編


ζ(゚ー゚*ζ「おにーちゃーん。バイバーイ」

この街の女の子の見送りを受け、
俺は次の街に続くであろう道に足を運ぶ。

('A`)「デレちゃんも元気でねー」


今出た街は<咲かせる街>。

とても大きな街で、一ヵ月近くも滞在してしまった。

花や花火などがとにかく綺麗で、
昨晩行われた花火大会は大変豪華なものだった。

見送りをしてくれた女の子、デレちゃんは、
この街に滞在している間泊まっていた宿を経営している人の娘さん。

とても懐かれたようで、街の案内までしてもらった。

その上、デレちゃんの両親が、

「デレの面倒を見てくれてありがとうございました」

などと言い、宿代を半額にしてくれた。




30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:25:00.76 ID:P55CwnjP0


デレちゃんは、常に笑顔を咲かせていた。

彼女はあの街にふさわしい人間だろう。

俺なんかとはまるで違う人間。
いい意味でも悪い意味でも。


(*'A`)「それにしてもデレちゃん可愛かったな……」

決してロリコンではない。
だがデレちゃんは可愛い。可愛いったら可愛い。

('A`)「あれが十年後には大人になって……」

(*'A`) ぽっ

あ、やべ。俺の息子がたっt(ry


(*'A`*)


こんな状態では歩けないな……。
道の脇に腰をおろし少し休むことにする。


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:26:24.61 ID:P55CwnjP0


それにしても暑い。

でもあの街ほどじゃないな。
そう思った俺は荷物から傘を取る。

一年前、<枯れる街>で手に入れた傘。

俺が想像していたより丈夫なソレは、
多少傷んではいるが、まだまだ使えそうだった。

('A`)「もう一年か……」

早いもんだ。


('A`)「腹減ったな……」

しかし、想い出じゃ腹はふくらまない。
荷物から食料を取り出し、口に運ぶ。



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:33:30.91 ID:P55CwnjP0


どれくらい休んだのだろうか。
いつのまにか息子も冷静さをとり戻していた。


('A`)「そろそろ行きますかね……」

立ち上がり、腰を左右に軽く捻る。
コキコキと骨の鳴る音がする。

('A`)「……よし」

置いていた荷物を背負い、進みだす。


今通っている道は、立ち並ぶ木々に挟まれている。
道幅はだいたい3mと謂ったところだろう。

その道の真ん中をまっすぐ突き進む。



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:34:08.91 ID:P55CwnjP0


しばらく歩くと蝉の鳴く声にまぎれて何かが聞える。

('A`)「なんだ?」

その音は少しずつう近づいてくる。

「―――ぽ」

('A`)「ぽ?」

「―――ぽっぽっぽ」

それが声だと気づくのと、体に衝撃が走るのはほほ同時だった。

(゚A゚)「げふっ」

森の中、つまりは横から、
それなりの重量を持ったものがぶつかる。

(゚A゚)「俺の旅も…これまで……か」

いったいなにが当たったのか。
物体の方を向く。

(*‘ω‘ *)



39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:39:33.26 ID:P55CwnjP0

天使に殺されるのなら本望か…、そう思った矢先だった。

(*‘ω‘ *)「チッ、じゃまくせぇ」

(゚A゚) (こいつ舌打ちしなかった?あれ?気のせい?可愛い子はそんなこと――)

(*‘ω‘ *)「動かねぇな、死んだか?wざまあ」

前言撤回。こいつ悪魔だ。
悪魔に殺されてたまるか、足に力を入れて立ち上がる。

(#'A`)「ぶつかっといてそれはないだろ?」

(*‘ω‘ *)「生きてたかwどうでもいいけどwww」

腹をかかえながら笑う悪魔。こいつどういう脳みそしてんだ。
見た感じ十代半ば……、最近の餓鬼は年上に対しての口の聞き方も知らんのか。

(#'A`)「せめてもう少し優しくぶつかr――」

明らかに間違った注意をしようとしたとき、
森からまた人が出てくる。



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:40:27.32 ID:P55CwnjP0


( ><)「ちんぽっぽちゃん、速すぎるんです」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽっぽ」

( ><)「僕は遅くないんです、ちんぽっぽちゃんが速すぎ……あれ?」

この人誰なんです、と疑問符を浮かばせる少年。
今頃俺に気づいたか。

どうやらこの悪魔の知り合いらしい。

(#'A`)「こいつが俺に体当t (*‘ω‘ *)「ぽぽぽ。ぽぽっぽっぽ。」

( ><)「そうなんですか!旅人さんありがとうなんです」

(#'A`)「あ?」

( ><)「転んで怪我をしそうになったところを助けてくれたんです」

何言ってんだこいつ……。
俺はこいつを助けたつもりはない。
てか悪魔発狂してるだけじゃなっかった?気のせい?

( ><)「善い人なんです!ありがとうなんです」


……まあ、それでいいか。
今回は大目に見てやろう。



42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:41:24.54 ID:P55CwnjP0


('A`)「なんで森から出てきたんだ?」

( ><)「近道なんです」

('A`)「近道?何処から何処の?」

( ><)「<硝子の街>から<咲かせる街>なんです!」

硝子の街、俺の次の目的地。
咲かせる街から道通り歩くと二日はかかると聞いた。

('A`)「近道を通るとどのくらいで硝子の街に着くんだ?」

( ><)「半日から一日なんです。でも少し大変なんです」

('A`)「大変?」

( ><)「道が途中からしかないんです!」



話を聞いたところ、その道は街の裏口から出ているのだが、
森を通る人はほとんどいなく、途中で道を造るのをやめた、
ということだった。




43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:42:24.70 ID:P55CwnjP0


別に急ぐ必要があるわけでもない。
だがこの日差しの中を歩き続けたくもない。
森の中は涼しそうだ。
迷ったっていつかは森の外に出れるはず、
物は試しだ。


('A`)「その道とやらを見つけるにはどうしたらいい?」

( ><)「うーん。説明するのは難しいんです……」

('A`)「なんか目印になりそうなものとかは?」

( ><)「とっても大きな木があるんです!」

(;'A`)「そ、それだけ?他になんかないの?」

( ><)「わかんないです!」

(;'A`)「(近道やめようかな)」


普通の道を通ろう。
無駄な挑戦は良くないよね☆




44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:43:37.66 ID:P55CwnjP0


(*‘ω‘ *)「ぽっぽ、ぽぽっぽっぽ」

( *><)「それもそうなんです!」

('A`)「どしたの?」

( ><)「この道をもう少し進むと細い川があるんです、
      その川を下っていけばきっとわかるんです!」

「着く」じゃなくて「わかる」?
下っていけばいいだけじゃないのか……。


( ><)「僕はもう行かなくちゃいけないんです!
           さよならなんです、旅人さん」

(;'A`)「え…ちょっと」

こちらが聞く前に小走りで去ってしまった。
とりあえず下ればいいのかな……、不安だ。


(*‘ω‘ *)「まあ頑張れよww旅人さん」

そういって悪魔も去っていった。

残ったのは不安と切なさと、あとなんか+α。




45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:44:18.34 ID:P55CwnjP0


まあとにかく、この道を進まないと始まらないわけで。
とぼとぼと歩き出す。



少年の言ったとおり、200mほど進むと小さな川があった。

('A`)「さてどうするか…」

この川を下れば普通よりは早く着く。
だが今の状況じゃ危険も伴う……か。

でもこれは旅だ。
成功だけを望むものじゃない。

('A`)「下ってみますかね」



大きな旅の、ちょっとした冒険。




47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:45:19.59 ID:P55CwnjP0


('A`)「もう日が沈んできたわけですが」

川を下り始めた時はまだ日が高い位置にあった。
もう10時間近く歩いているのではないだろうか。

('A`)「暗いと危険だろうな……」

今日はここで野宿にして、
早いとこ寝てなるべく早く出発できるようにしよう。

('A`)「おやすみなさい、と」

誰もいない空間に言葉を放つ。

周りからは虫の鳴く音、水の流れる音しか聞えない。

いい夢が見れますように。




48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:45:55.88 ID:P55CwnjP0


('A`)「まだ早いかな……」

日はまだ見えないが、少し明るい。
とりあえず川の水で顔を洗い、食料を口に運ぶ。

('A`)「これうまいな」

咲かせる街で買ってきたハイビスカスパン、
クリームの甘さと、程よい酸味が食を進ませる。

食事が終わると出発の準備にかかる。


('A`)「さて……と」

荷物を片付け、背中に担ぐ。
足に疲れがたまっているが気にしない。

水は補給した。


いざ、硝子の街へ。



49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:46:35.79 ID:P55CwnjP0


朝起きて
川を下って
三時間

('A`)「こんな道誰も通らないだろ……jk」

川を下り続けたら森の中に入ることになった。
まあそれは良いとして、
今通ってる道は険しすぎる。

(#'A`)「どこのアスレチックだ馬鹿野郎」

まるで嘲笑うかのように蝉が鳴く。
川幅は1m。この細さでどこまで往くのだ。


('A`)「まさか…騙された?」

人を疑うなんて最低だ。

('A`)「でも相手は悪魔だしな」

それでも川を下り続ける。
これしか手がかりがないのだから。



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:47:37.36 ID:P55CwnjP0


文句をいいながら一時間程度歩いただろうか、
視界に今まで無かった物が飛び込んでくる。

(*'A`)「小屋だ……」

少年の言っていた「わかる」とはこのことだろうか。

すぐさま駆け寄り、扉の前に立つ。
それからノックを2回。

('A`)「すいませーん。誰かいませんか?」

美人なお姉さんが出できた……らどうしよう。
変な期待をふくらませる。

しかし中から出てきたのは、

/ ,' 3 「はいはい。いますよ」

お爺さんだった。

期待なんかしていなかったよ…。うん。


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:48:44.55 ID:P55CwnjP0


まあしかし、人がいるだけありがたい。

('A`)「お聞きしたいんですが、硝子の街はどこにあるんですか?」

/ ,' 3 「ふぉっふぉっふぉ。まあ中に入りなさい」

言われるがまま小屋、というかお爺さんの家に入る。

冷たいお茶をいただき、のどに通す。

窓際にはガラスでできたビン等が飾られている。
そして一つ変った物があった。

('A`)「これはなんです?」

窓に下げられていたものを指差し訊ねる。
小さい鐘のような形をして、中から何かぶら下がっている。

/ ,' 3 「ふぉっふぉ。それは風鈴じゃよ」

風の音を聞けるんじゃ、と微笑みながら言う。


/ ,' 3 「さて、案内しようか」

風鈴。硝子の街に入るのがより一層楽しみになった。




53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:49:51.62 ID:P55CwnjP0


(*'A`)「(……すげぇ)」

並ぶ家並ぶ家、その殆どに硝子細工がおいてある。

色も形もさまざま。
全く同じ物は無いのではないだろうか。

この街は今まで見てきた街の中でも、最も美しい。
良く言えば繊細、悪く言えば脆い、そんなイメージを持たせる。


店を眺めていると、
ふわり、と風が吹いた。

('A`)「なんだ、この音……」

どこからか聞える快い音。だけどどこか悲しいような。


/ ,' 3 「君は風鈴に興味はあるかね?」

('A`)「はい、変わったものですから」

/ ,' 3 「ならついておいで、いいものが見れるよ」

この街で見れるものはすべて良いもののような気がしてならない。
俺は黙ってお爺さんについていく。




55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:50:58.89 ID:P55CwnjP0


/ ,' 3 「ここじゃ」

ついた場所は木々に囲まれた家。
それなりに大きい。
お爺さんはその家の玄関を開け、声を張り上げる。

/ ,' 3 「おーい、クー。お客さんじゃぞ」

クー、ここの家の人の名前だろうか。
少し時間をおいてもう一度呼ぶ。

/ ,' 3 「クー、おらんのか」

二回目の呼び出しで姿をあらわす。

川 ゚ -゚)「なんだ、荒巻の爺さんか……隣は?」

黒く長い髪。
細身で背が高く、綺麗な顔立ち。
肌の色は白く、まるで日に当たったことが無いようだった。

/ ,' 3 「旅人さんだよ。風鈴に興味があるんじゃて」

川*゚ -゚)「旅人?それを早く言え、さあ上がってくれ。爺さんも」

旅人と聞いた途端はしゃぎ始めたクーという女性。
見た目は大人、中身は子供なのだろうか。




57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:51:33.98 ID:P55CwnjP0


俺とお爺さんは客間に通された。
藁でできた畳というものが敷かれていて、
独特の香りがする。

川 ゚ -゚)「くつろいでてくれ、いま茶を用意する」

('A`)「なんか、すいません」

川*゚ -゚)「気にしないでくれ。聞きたいことが山ほどあるんだ」

そう言ってクーさんはお茶を用意しにいった。

質問するのはこちらじゃないのだろうか……?
そんな疑問を浮かべるとお爺さんが口を開く。

/ ,' 3 「あいつはな、生まれてから一度も街を出たことが無いんじゃよ」

(;'A`)「一度も…ですか?」

/ ,' 3 「一度もじゃ。この街の塀から外に一歩も出とらん」

旅人の自分からしてみれば考えられないことだった。
この塀に囲まれた小さな世界。
そんな小さなところで何年もじっとしている。
いくら綺麗な街だからってそんなこと出来るのだろうか……。




58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:52:41.79 ID:P55CwnjP0


少し経つとクーさんが客間に戻ってくる。

川 ゚ -゚)「さて旅人さん、話を聞かせてもらう……前に」

名乗らせてもらうよ、彼女はそう言って続ける。

川 ゚ -゚)「私はクール、クーと呼んでくれ」

歳も近いようだしな。
彼女はそう言って微笑むと、コップに入ったお茶を飲む。
コップを置くとカラン、と涼しげな音がする。

/ ,' 3 「ふぉっふぉ、そういえばわしもまだじゃったの。
      わしは荒巻スカルチノフ。好きなように呼んでくれればよい」


本来ならここで自己紹介をするだろう、
だが旅人というのは特殊で、自己紹介というものをしない。

その街にとってのイレギュラーな存在、それが旅人。
だから自分から名前は教えないし、旅人以外の人もそれを知っている。
だからどの街に行っても大抵は「旅人」や「旅人さん」という呼び方で終わる。

そして今回も旅人さんと呼ばれることになった。



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:54:06.07 ID:P55CwnjP0


自己紹介を終えると質問タイムが始まった。
ここまで詳しく聞きたがるのも珍しい、
俺は素直に感心した。


俺はいろんな出会いを彼女に教えた。

物を売らない商人のこと、
空を飛ぶことを目指す、顔がそっくりの双子の兄弟のこと。
変った傘職人のことや四年に一度しかおきない人のこと。
笑顔をばら撒く女の子や、可愛い顔した悪魔のこと。

その他にも沢山のことを彼女に話した。


それを聞くたびにクーは顔を輝かせる。

川*゚ -゚)「どうやって空を飛ぶんだ?
     傘作ってるのはどんな奴だ?
     商人ってどんなの売ってるんだ?それから―――」


クーの質問攻めから開放されたのは夜遅くだった。



60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/22(火) 23:55:04.04 ID:P55CwnjP0


川 ゚ -゚)「こんな時間まですまなかったな。
     泊まる場所が決まってないのならウチに泊まるといい」

というかそうしてくれ、とまで言われたので、
今日はここに泊まらせてもらうことにする。

川 ゚ -゚)「荒巻の爺さんも今日は泊まっていくといい」

/ ,' 3「そうさせてもらうとするかの」


クーは客間の隣にある部屋に布団を敷いてくれた。

川 ゚ -゚)「私は二階にいる。何かあったら呼んでくれ」

('A`)「わかりました。おやすみなさい」

川 ゚ -゚)「おやすみ。あと、敬語は止めてくれ、一つしか変らないじゃないか」

('A`)「……おーけい、お休みクー」

川 ゚ー゚)「おやすみ、旅人さん」


こうして硝子の街での最初の一日が幕を閉じた。

前編・了




後編へ
[ 2008/07/29 17:33 ] 短編まとめ | TB(-) | CM(0)

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