ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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( ^ω^)ブーンは光を失ったようです

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:07:43.58 ID:QA2LHRrA0


ブーンと恋人のツンは、真っ青な芝生に横たわり、空を見あげていた。
雲がゆっくりと流れるその様子を見ながら、ブーンはツンの手を握り、すこし顔を赤らめながら、囁いた。

『いつか結婚しよう』と。



3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:15:39.36 ID:QA2LHRrA0


ブーンに異変が起きたのは、そのプロポーズをした日からすぐだった。
( ^ω^)『最近目が霞むんだお……』
ξ゚⊿゚)ξ『大丈夫?まっ、どうせエロゲのしすぎだろうけど』
(;^ω^)『ヒドスwww』
( ^ω^)『確かにエロゲ42時間ぶっ通しでやったけど』
ξ゚⊿゚)ξ『くたばれ』
(;^ω^)『ヒドスwwもっといじめてwww』
こんな訳で、ブーンの最初の異常も、エロゲのしすぎということで軽く流されてしまったのであった。


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:20:30.38 ID:QA2LHRrA0

しかしブーンの目の霞みは、ツンと別れ、家に帰って来ても治っていなかった。
しかしブーンは、相変わらず本当の原因を分かっていなかった。
(;^ω^)『あうあう……まだ霞むお……これはオナ禁に続くエロゲ禁をしないと駄目かもワカンネ……』
J('ー`)し『ブーン、ご飯が出来たわよー』
( ^ω^)『! 今行くおー!』



9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:25:06.87 ID:QA2LHRrA0

( ^ω^)『ふんふふん、今日のご飯はなんにっかなっt』
―――ぐにゃり。
(;^ω^)『!?』
突然ブーンの視界がぐにゃり、と、歪んだ。
突然歪んだ視界に驚いたブーンは、階段の手すりになんとか捕まり、頭を押さえた。
(;^ω^)(なんなんだお、コレ……!見えるものが歪んで……ぐにゃぐにゃに見えるお……)
ブーンはふらふらとよろめきながら、それでもなんとか階段を降りきった。


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:31:07.78 ID:QA2LHRrA0

J('ー`)し『ブーン、遅かったじゃ……どうしたの?真っ青よ?』
食卓に食事を並べていたカーチャンが、ブーンを見るなり不安げに尋ねる。
(;^ω^)『目眩……というか、視界がぐにゃって、歪んだんだお……今も、カーチャンが歪んで……』
J('ー`)し『あら……きっと、疲れてるのよ。若いときって、ついついバテバテになるまでセクr』
(;^ω^)『だだだ大丈夫になってきたお!もう大丈夫、それより今日のご飯はなんだお?』
J('ー`)し『? カレーよ』
(;^ω^)『やったー!カレー大好きだお!』


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:37:25.78 ID:QA2LHRrA0


(´・ω・`)『――で?僕に相談って、なんだい?』
ブーンは中学の時から仲が良かった、ショボンの家に来ていた。
昨夜のあの歪み、頭がいいショボンなら分かるかもしれない。
ブーンはそんな期待をしながら、ショボンの家に訪れたのだ。
( ^ω^)『実は……相談に乗って欲しくて来たんだお』
(´・ω・`)『なんだい?……まさかツンちゃんとのことじゃないだろうね?ブーン君は僕が狙ってたのにあの女ツンデレキャラだからっていつもヒロインに』
(;^ω^)『ち違うお!時に落ち着けお』
(´・ω・`)『はぁはぁ……まぁ、お茶でもどうぞ』
そういいながら、ショボンはブーンにお茶を渡した。


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:43:41.02 ID:QA2LHRrA0

( ^ω^)『実は……最近、目が霞んだり、見えるものが歪んで見えたりしたんだお……』お茶を一口すすり、ブーンはあらかたのいきさつを話した。
ツンにプロポーズしたとこははしょって。
(´・ω・`)『なるほど……僕は医者じゃないからなぁ、よくはわからないけど』
( ^ω^)『ショボンでもわからないかお……やっぱり……』
ブーンは肩を落とした。
(´・ω・`)『まぁ、一度お医者さんに行った方がいいね。何か怖い病気かもしれないし』
( ^ω^)『……』


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:49:24.98 ID:QA2LHRrA0

( ^ω^)『相談にのってくれてありがとうだお、今日は予定があるし、そろそろ帰るお』
(´・ω・`)『役に立てなくて申し訳ないね、くそみそでなら慰められるのに』
(;^ω^)『気持ちだけもらうお、じゃ、おじゃましたお』
ブーンはショボンの家を出、自分の家に向かって歩き始めた。
空はツンにプロポーズをした日と変わらない、真っ青な空。
しかし、今のブーンには、あの日のような楽しさはなかった。


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:53:28.13 ID:QA2LHRrA0

予定なんかあるはずがなかった。
だけど、とにかくあそこから出たかった。
『病気かもしれない』
ブーンにこの言葉が深く刺さった。
( ^ω^)(僕が病気になってたら、きっとツンに嫌われちゃうお……)
( ^ω^)(僕は……ツンに嫌われたら、生きていけないお……)
ブーンのなかで、ツンに対する不安と、病気かもしれないという恐怖が、ぐるぐると渦巻いていた。


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 19:59:16.09 ID:QA2LHRrA0

( ^ω^)『ただいま……だお……』
ドアを開け、力ない声でただいまを言う。
しかし、カーチャンはまだ帰ってないようだった。
いつもなら少し寂しいと思うブーンだが、今のブーンには、逆にありがたかった。
( ^ω^)(今は、誰の声も聞きたくないお……)
不安と恐怖に押し潰されそうになりながら、ブーンは自室へと向かった。
やはり、階段や廊下が、少し歪んで見えていた。


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 20:06:47.40 ID:QA2LHRrA0


( ^ω^)『ファー……ブルスコ……ファー……ブル……ふぉ?』
いつの間にか眠って居たらしい。
まだ日があるうちに帰ってきたのに、外は真っ暗だ。
寝ていた布団はぐちゃぐちゃになり、枕が落ちている。
眠い目をこすり、携帯に目を向ける。
( ^ω^)『あ……メール来てるお』
着信 1通 ツン
それはツンからのメールだった。



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 20:12:04.86 ID:QA2LHRrA0

non title
―――――――――
ブーン、明日さ、いつものところで会わない?
たまたまお弁当を作る練習してるから、明日作っていって、アンタに食べさせてあげるわよ。
別に変な意味とかはないんだから、勘違いしないでよね!

( ^ω^)『……ツン』
ブーンは先程の暗い気分が嘘であったかのように、幸せそうにほほえんだ。
病気かもしれない。けど、そんなの自分で治せばいいんだ。
ツンに知られないように。ツンを心配させないように。


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 20:19:24.60 ID:QA2LHRrA0

ブーンはそう思いながら、ツンに返信を打つ。
(;^ω^)(時間は今から二時間前……ツン、怒るかな……)
焦りながらメールを打ち、送信する。
ツンはやはり女の子。常にメールをしているような人だった。
もちろん、メールを打つのも速い。
そして、当然相手も同じスピードで打って来ると思っているから、人一倍メールの返信が遅いと怒る人だ。
今回とて例外ではなかった。
(;^ω^)『返信速いお……ブーンの馬鹿、もう知らない……そんな、あんまりだお!』
このあと、ブーンは夜中までツンに謝罪をするハメになった。


47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 20:31:41.96 ID:QA2LHRrA0


ξ゚⊿゚)ξ『遅いじゃない、全く!』
(;^ω^)『ごめんだお……』
白いワンピースを着て、お弁当が入っているらしきカバンを持ったツンは、昨日に加え今日も待たされたことに怒っているらしかった。
ξ゚⊿゚)ξ『まったく、いつもいつも……まぁいいわ、行きましょ』
( ^ω^)『待つお、ツン』
ブーンはツンの右手からカバンを取り、変わりに手を握った。
ξ///)ξ『あ……』
ツンは顔を赤くし、うつむいて黙って歩いている。
ブーンはツンを愛しいと思った。
( ^ω^)(大好きなツンのために、絶対に病気なんかに負けないお)

ブーンは小さな決意をするように、握る手に少し力を入れ、空を見上げた。
やはり、青空だった。


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 20:43:40.05 ID:QA2LHRrA0

二人が向かっているところは、ブーンがプロポーズした場所であり、二人がいつも行く、二人だけの場所である。
もともとはツンとブーンが通っていた高校の近く。ブーンが『ひみつきち』にしていた場所だ。
やがて二人はいつもの場所に着いた。
そこには大きな木がぽつんとあるだけで、周りはいちめんの芝生が広がっている。
ξ゚ー゚)ξ『……いい景色』
( ^ω^)『あたりいちめん真っ青で……何度見てもすごいお』
二人はしばらくその景色に魅入っていた。


62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 20:50:20.11 ID:QA2LHRrA0

ξ゚⊿゚)ξ『……あ、お弁当!』
( ^ω^)『そうだお、すっかり忘れてたお』
ツンはブーンが持っていたカバンを受取り、中から、かわいらしいピンクの桜の模様が入ったふろしきに包まれた、大きなお弁当箱が出てきた。
( ^ω^)『すごいお!』
ξ゚⊿゚)ξ『まだ開けてないわよ馬鹿』
(;^ω^)『……』
ツンはつつみをほどき、ふろしきに合わせたであろう桜の模様が入っている、小豆色のお弁当箱を開ける。
中にはお弁当の定番であるからあげやらタコウインナーやらがはいっている。



66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 20:57:43.35 ID:QA2LHRrA0

( ^ω^)『……』
ξ;゚⊿゚)ξ『な、なんで黙ってるのよ?……もしかして嫌いなものはいってた?』
ツンは不安そうにブーンの顔を覗きこむ。
( ^ω^)『……言葉が、出なかったお……』
(*^ω^)『こんなにおいしそうなお弁当初めてだお!』
お世辞にも『うまい』とは言えない出来であったが、ブーンには出来の程なんて関係なかった。
ξ*゚ー゚)ξ『よかった……』
自分のためを思い、頑張って作って来てくれたことが、嬉しくてたまらなかった。



69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 21:02:49.66 ID:QA2LHRrA0

ブーンは箸をとり、卵焼きをつまむ。
( ^ω^)『ツン、いただきますお!』
ξ*゚ー゚)ξ『うん……』
ツンが照れながらうなずく。
その顔は幸せそうで、その顔を見ていたブーンも、幸せな気持ちが溢れた。
( ^ω^)『それじゃ、いただきま
―――ぐにゃり。
( ゚ω゚)『!!』
いつまでも続くはずだった幸せな時間を、あろうことか『あの感覚』が邪魔をしてきた。
今までよりも激しい『歪み』となって。


75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 21:14:14.01 ID:QA2LHRrA0

ブーンの視界は歪み、そこにあるものはいくつにもいくつにも分身しているように見える。
そして、次には視界の全てが赤く染まり、続いて白、また赤、また白と……点滅するように変わる。
ξ゚⊿゚)ξ『ブーン!?どうしたの、ブーン!!』
( ゚ω゚)『あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙』
ブーンの視界は今や完全に歪み、見るものの輪郭も、存在も捉えられないほどになっていた。
ξ;⊿;)ξ『ブーン!ブーン……誰か!誰かぁ!』
ツンが涙を流し、大きな声で助けを呼ぶ。
やがて、声を聞き付けたらしい人が来、救急車を呼んでくれたらしかった。遠くからかすかなサイレンの音が聞こえ始めた。


78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 21:20:34.73 ID:QA2LHRrA0

ξ;⊿;)ξ『ブーン、今救急車が来るから……しっかりして……』
ツンはいきなり狂ったようになってしまったブーンの手をにぎる。
ξ;⊿;)ξ『ブーン……』
ブーンが微かにツンの手を握り返す。
( ^ω^)『……ツン…大丈夫だお』
( ^ω^)『僕はツンと一緒に、いつまでもこの青空を眺めて行きていくんだお。だから大丈夫だお』
そう、この青空を……
ブーンは目を開き、空を見上げた。
いちめんが黒で埋めつくされていた。


80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 21:31:17.65 ID:QA2LHRrA0

( @∀@)『……見込みはないでしょう。』
ツンの血の気がひく。
病気に運ばれて、呼び出された医者に言われた一言目は、あまりにも残酷な知らせだった。
あのあと、ブーンは病院に運ばれ、検査を受けた。
( @∀@)『まだ精密検査してないからね、なんとも言えませんが……恐らく、完全に失明しています』
ξ;⊿;)ξ『……絶対に、治らないの?』
( @∀@)『……お気持ちは分かりますよ。辛いでしょう。ですが、医者といえども不可能はあるんです。今回のケースのようにね。』
ξ;⊿;)ξ『……ブーン』
ガラス越しに見える病室をじっと見つめるツン。中では薬を投与されたブーンが、さっきまでからは想像もつかないくらいに、静かに眠っている。
そして、目には包帯が巻かれていた。


117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 00:24:27.57 ID:rZ5ElI64O

………いったいどの位眠っていたのだろうか?
ようやくブーンは目を覚ました。
( ^ω^)『……やっぱり何も見えない…ツンはどこだお』


135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 06:55:49.88 ID:3KNwHyul0

( ^ω^)『……ここはどこだお……?』
目を覚ましたブーンは、目を開いているはずなのに何故か見えないことに焦った。
―――なにがあったか思い出せない。
ブーンは懸命に、自分に何があったのか思い出そうとした。
( ^ω^)(ツンと遊びに……お弁当おいしくて……お?お弁当は食べてないお?じゃあ……)
やがて、ブーンの体十の体温がサーッと引いていくのがわかった。
―――そうだ。自分は……
( ^ω^)『見えないのかお……』


138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 07:07:39.29 ID:3KNwHyul0

絶望。
今のブーンにはその言葉が一番似合うだろう。
( ^ω^)(僕はあの歪みに負けたんだお……)
何も見えないのはまるで、自分以外の人、世界が消えてしまったような感覚であった。
( ^ω^)(ツン、ツン……)
もう、ツンを見れない。
もう、ツンの笑顔を見れない。
もう、ツンとあの空を見れない。
深い絶望が、ブーンの脳内をぐるぐるとまわっていった。


141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 07:19:01.54 ID:3KNwHyul0

『ブーン……ブーン』
暗い世界からいきなり、ブーンを呼ぶ声がした。
( ^ω^)『……?誰だお?』
ξ゚⊿゚)ξ『私よ、ツンよ』
ああ、ツンの声……懐かしいような感じがするお……
………………
(;^ω^)『ツン!?ツンなのかお!?』
ξ゚⊿゚)ξ『馬鹿っ、病院で大声出すな!』
(´・ω・`)『……(イライラ』
('A`)『ブーン、俺たちも居るぞー』
聞こえたのは、ブーンの恋人、親友の声。
( ^ω^)『……みんな、居るのかお?』
ブーンは皆の声がする方に顔を向ける。


145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 07:26:25.54 ID:3KNwHyul0

( ^ω^)『……ツン』
ブーンは、自分の手を握っているツンの手を、静かに握り返す。
( ^ω^)『僕は、どうなったんだお?』
ξ;゚⊿゚)ξ『!』
( ^ω^)『……目は、治るのかお?』
ツンは返答に困る。
あの医者はもう駄目だと言った。
しかし、それを伝えるなんて、あたりにも可哀想じゃないか?
ξ;゚⊿゚)ξ『医者は……』
(´・ω・`)『医者は治るって言ってたよ。大丈夫、一時的な疲労から来るものなんだってさ』
ショボンがツンの気持ちを察してか、明るい声を作り、言う。
目が見えれば嘘なのはバレバレであろう。ショボンは目に涙を溜めていた。
しかし、今のブーンにはそれがわからなかった。



146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 07:38:42.55 ID:3KNwHyul0

( ^ω^)『そうかお……よかったお……』
('A`)『……』
ドクオがブーンを見つめ、やがてハァ、と溜め息を一つして、口を開いた。
('A`)『ブーン、お前の目はもう治らねぇよ』
ξ゚⊿゚)ξ(´・ω・`)『!!!』
二人は信じられないという顔でドクオを見た。
('A`)『お前らさ、嘘で喜ばせて、それであとで余計にがっかりさせる気か?そんな嘘っぱちの慰めなんか、俺はする気ない』
ドクオが冷たく言い放った言葉は、暗い雰囲気の病室に響いた。


148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 07:45:42.55 ID:3KNwHyul0

( ^ω^)『……そうかお』
ブーンは力なくベッドに倒れこんだ。
( ^ω^)『もう……駄目なんだお……何もかも』
ξ;゚⊿゚)ξ『そんなことないわよ……そんなこと…………ううっ』
ツンがとうとう涙を流し、泣きはじめた。
ξ;⊿;)ξ『こんなのって、こんなのって……なんでブーンなのよ?ねぇ、なんで!?』
('A`)『……ツン、落ち着け。ブーンも聞け』
ドクオが、見舞いの人用の椅子にゆっくり腰かける。


149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 07:53:57.34 ID:3KNwHyul0

('A`)『なぁ、ブーン。お前はツンのことが好きか?』
座ってからのドクオの第一声。
ブーンは寝たままドクオの問いに答える。
( ^ω^)『もちろんだお』
( ^ω^)『……だけど、こんな僕じゃもう、ツンの恋人じゃ居られないお……』
('A`)『なんでだ?』
( ^ω^)『目が見えないんじゃ、ツンを守ってあげられないお……』
('A`)『……』
ドクオがまたひとつ、はぁ、という溜め息をする。
('A`)『だとよ、ツン。ブーンはお前を守れないってさ』
('A`)『お前は?今のブーンでも好きか?』
ξ;⊿;)ξ『……』
ツンは涙を拭き、はっきりとした声で言った。
ξ゚⊿゚)ξ『もちろんよ』


150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 08:05:48.31 ID:3KNwHyul0

ドクオはツンの肩をポンと叩き、ブーンに向き直った。
('A`)『ツンはどんなお前も愛すよ。例えお前がツンを守れなくてもな』
( ^ω^)『……』
('A`)『大体守るなんてそんな簡単なことじゃねぇ。口でいうのと実際にやるのじゃ全然違うんだ。分かるな?』
( ^ω^)『……うん……』
('A`)『そりゃ目が見えないなんて、不自由になるし、二人が結婚するなら、大変だと思う』
('A`)『だけどな、それでもう愛がなくなるんなら、それは本当には愛し合ってなかったってことだろ?』
ξ゚⊿゚)ξ『……そうね』
ツンがうなずく。
('A`)『だから、お前は失明しても、ツンっつー光はうしなってない訳で……ああくそ、上手く言えねーし、俺なんかくせぇ』



152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 08:17:08.25 ID:3KNwHyul0

( ^ω^)『……ありがとうだお』
ブーンはドクオの声がするほうを向き、そこに居る親友に、深く感謝した。
('A`)『なぁに。いいって。……さて…と。いつまでも俺たちが居ちゃ、二人の邪魔になるだろ。ショボン、行こうぜ』
(´;ω;`)『ぐすっ、……そうだね、悔しいけどそうだね。行こうか。』
ξ゚⊿゚)ξ『二人とも……』
('A`)『ブーン、ツン、じゃあな』
ドクオとショボンは、病室を出、エレベーターに乗り込む。
(´・ω・`)『それにしても、ドクオは強いね。……僕なんか、終始泣きっぱなしだったよ』
('A`)『んなことねぇよ……』
エレベーターに乗った途端、ドクオの目から涙が溢れた。
(;A;)『なんでブーンなんだよ!なんで!二人の幸せを……なんで神様は邪魔するんだ!!』
(´・ω・`)『ドクオ……』
(;A;)『ちくしょう!ちくしょう!!』
ドクオは我慢していたものを全部出すかのように、ずっと泣いていた。


156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 08:31:49.04 ID:3KNwHyul0

ξ゚⊿゚)ξ『……ブーン、まだ、辛い?』
ツンはブーンの手を握り、尋ねる。
( ^ω^)『大丈夫、今はもう、大丈夫だお』
ξ゚⊿゚)ξ『……そっか』
しばらく沈黙が続いた。
( ^ω^)『……ねぇ、ツン』
ξ゚⊿゚)ξ『ん?なに?』
( ^ω^)『お弁当、ごめんお。食べたかったのに……』
ξ゚ー゚)ξ『あれくらい、いつでも作ってあげるわよ。あんたの為にね』
( ^ω^)『うんお……』
ブーンは、ツンが恋人でよかったと思った。
いつまでも一緒に居たいとも。


159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 08:43:52.14 ID:3KNwHyul0

( ^ω^)『ねぇ、ツン……』
ξ゚⊿゚)ξ『なぁに?』
( ^ω^)『本当にありがとうだお。ショボンもドクオも、ツンも、出会えてよかったお』
ξ゚ー゚)ξ『うん…そうね』
ツンが微笑む。
( ^ω^)『皆が居なかったら僕はきっと、駄目になってたお……だけど、皆のお陰で僕は自分を見失わずにすんだお』
ξ゚ー゚)ξ『うん……』
( ^ω^)『だから……ツン、お願いがあるお』
ξ゚⊿゚)ξ『なに?』
( ^ω^)『あの時のプロポーズはなかったことにしてくださいお』


164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 08:49:37.09 ID:3KNwHyul0

ξ;゚⊿゚)ξ『は……?』
驚愕し、ぽかんと口をあける。
ξ;゚⊿゚)ξ『なんで?あのプロポーズをなかったことにする必要なんかないじゃない……』
( ^ω^)『ううん、駄目なんだお。なかったことにしなきゃ』
ξ;⊿;)ξ『ブーン、気にしちゃ駄目だって、言ったでしょ?だから……』
ツンの目から大粒の涙が溢れる。
( ^ω^)『お願いだお。……あのプロポーズはなかった。いいおね?』
ξ;⊿;)ξ『……』
ツンはもう、言葉も出なかった。


166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 08:58:15.15 ID:3KNwHyul0

( ^ω^)『ツン、聞いてお』
ξ;⊿;)ξ『……ん……』
( ^ω^)『あの時の僕はもう居ないお。今の僕は、目がみえなくて、ツンを守ってあげられないお』
ξ;⊿;)ξ『だからそれは……』
( ^ω^)『だから、今の僕として、ツンにプロポーズさせてくださいお』
ξ;⊿;)ξ『!』
( ^ω^)『ツン、僕と結婚してくださいお』
今まで不安も恐怖も沢山あった。
だけど、やっぱり僕にはツンしかいないんだ。
ξ;ー;)ξ『……はい』



172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 09:07:35.13 ID:3KNwHyul0

('A`)『ったく、式だっつーのにちっちぇーなー』
(´・ω・`)『内輪だけの式なんだ。仕方ないよ』
('A`)『ま、こういうのも嫌いじゃないけどな……お、来たぜ』
困難は誰にでもあって
(´・ω・`)『ブーンくん……かっこいいわっ』
つまずくことは誰にでもあって
('A`)『俺も早く結婚してえなあ……ウツダシノウ』
だけど支えてくれる人がいる限り
J('ー`)し『ブーン……幸せにおなり』
人は誰でもまた立ち上がれるんだ。
『生涯愛すことを、誓いますか?』
失った光はまた新しい光を作り出すから。
( ^ω^)ξ゚ー゚)ξ『誓います』
 
―ブーンは光を失ったようです・完―



[ 2008/07/13 13:59 ] 短編まとめ | TB(-) | CM(1)

Re: ( ^ω^)ブーンは光を失ったようです

幸せにオナりに見えてしまた
[ 2008/07/19 22:31 ] [ 編集 ]

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