ブーンミコ酢 ブーン系過去作まとめ

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ヒーロー演じる 第九話

104:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:06 K2Zocder0

( ●ω●)「ギコ、このまま空港へ向かって間に合うかお?」

疾走するバイクの上。
ブーンはギコに背を向けたまま質問した。

(,,゚Д゚)「あぁ、このままいけば間に合う。しぃに……」

(,, Д )「――ありがとうよ、ヒーロー」

( ●ω●)「……成功してから言ってくれだお」

バイクはなおも進み続ける。

しかしすぐに関門が現れた。


105:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:07 K2Zocder0

(;●ω●)「ぐぅ、渋滞かお」

(,,;゚Д゚)「おい、このままじゃやべぇぞゴルァ!」

いくら叫んでも、目の前の何台もの車は微動だにしない。

(;●ω●)(なにか、なにか抜け道はないのかお?)

(,,;゚Д゚)「くそぉ、空港はもう見えてるってのによぉ」

ギコが悔しそうに舌を打った。

ブーンたちの右手、川を挟んだ対岸に空港はある。
ブーンたちが正規の道で空港に行くには、このまま真っ直ぐ行ってUターンして戻る必要があった。

そう、正規なら。

106:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:07 K2Zocder0

( ●ω●)「……一つ閃いたお」

( ●ω●)「ギコ、この川を渡ることにするお」

(,,゚Д゚)「? 確かに川を横切れば早いが、どうやって渡るんだ?」

( ●ω●)「まかせるお」

ブーンはハンドルを切り、渋滞を横切って川へ向かっていく。
川があることをわかっているとは思えないほどの速さで。

( ●ω●)「泳ぐお!!」

ブーンが叫んだ瞬間、バイクは川へ向かって大きく弧を描く。

(,,;゚Д゚)「んなぁあぁああゴルァ!!」

ギコの絶叫。
それすらも川に吸い込まれていく。

107:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:08 K2Zocder0

大きな音が響く。
水面には大きな水柱が立ち上がった。

(,,゚Д゚)「……ぶはぁ!?」

ギコはやっとのことで顔を上げると、突然身体を引っ張られた。

(,,゚Д゚)「お、おいヒーロー!
     いったいこんなことしてどうするつもりだゴルァ」

( ●ω●)「安心するお。
       ブーンはスイミングスクールのコーチをしてたことが三回くらいあるお!」

そういうとブーンは物凄い勢いでクロールを始める。
ギコを抱えながら。

108:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:08 K2Zocder0

( ●ω●)「ブブンブーン♪」

(,,゚Д゚)(……物凄い速さのクロールを俺を抱えながら、鼻歌交じりにだと!?
    こいつ、ただもんじゃねぇ)

ギコの畏怖の念を微塵も感じずに、ブーンはフェンスの前にたどり着く。
空港を囲む巨大なフェンス。
ここを越えれば空港に入ったことになる。

( ●ω●)「ギコ、僕にしっかりつかまるお」

(,,゚Д゚)「こ、今度は何をするつもりで?」

いつの間にかワクワクしているギコ。

そんな気持ちは露知らず、ブーンはあっさり答えた。

( ●ω●)「登るお!」

109:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:09 K2Zocder0

( ●ω●)「安心する……お」

フェンスに足を掛け、登り始めたブーン。
ギコはしっかりしがみついている。

( ●ω●)「僕は忍者屋敷で忍者役をしていたお。
       それに二つばかり引越しセンターを経験したお。
       腕の筋肉には自信があるお」

(,,゚Д゚)(俺がくっついてるにも関わらずフェンスに登り、さらに説明口調を淡々と!
     やっぱり凄い人だ)

やがて、二人はフェンスを登りきり、空港内へ入る。

110:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:09 K2Zocder0

( ●ω●)「入り口を探すお。
       正規の入り口からしぃさんを探すんだお」

二人は駆け出し、やがて入り口を見つけて建物内へ進入。

だが思わぬ人だかりに面食らってしまう。

(,,゚Д゚)「おいおい、人多すぎだぞゴルァ!!
     これじゃどこにしぃがいるかさっぱりわからん」

( ●ω●)「……」

●●ヾ( ^ω^)「まかせるお」


( ^ω^)「僕は探偵のアルバイトもしたことあるお。
      もっとも、仕事は頭使うようなものじゃなく尾行や監視だけど。
      でも、おかげで見極める力が付いたお」

( ^ω^)「いくお……」

息を吸い込み、力が開放される。

クワッ( ゚ω゚)「しぃさんを探すお」

111:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:09 K2Zocder0

( ゚ω゚)(人は多いけど……モナー局長は大柄だお。
     目印にはうってつけだお)

ブーンは視界の中に見える大柄の人間を選別していく。

( ゚ω゚)(その人間のそばにいる小柄な女性。
     それがしぃさんの可能性は高いお)

多くの人たちが群がる中。
一つ一つ可能性を考え、見て、判断した結果。


( *゚)( ´∀)


( ゚ω゚)「いたお!! 間違いないお」

一組の人物たちを特定した。

112:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:10 K2Zocder0

(,,゚Д゚)「おぉし、どこだ!?」

( ^ω^)「いや、待つお。ギコ」

( ^ω^)「僕がお前を投げるお。
      それが一番確実だお」

(,,゚Д゚)「……何故に確実なんだ?」

( ^ω^)「おっおっお!
      僕はゴミ収集所でアルバイトしてたこともあったお。
      狙ったところに確実にゴミを投げ入れられるお」

(,,゚Д゚)(……俺は、ゴミ?)

(,,゚Д゚)「おいちょ、あ」

ギコの身体が宙に浮かぶ。
ブーンの力が伝わってくる。

(,,;゚Д゚)「あぁおぁぁぁゴルァあぁ」

ギコの身体は空中を飛んでいった。

113:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:10 K2Zocder0

( ´∀`)「……飛行機はもうすぐモナ。しぃ」

(* - )「……」

( ´∀`)「……やっぱり行きたくないモナ?
       無理することはないモナ。
       もう一人でも暮らしていける歳だろうし」

その時、突然大きな音が耳へ突撃してきた。
衝撃音から、人々の悲鳴まで聞こえてくる。
モナーも、押し黙っていたしぃも顔を向けた。

(,//)゚Д゚)「しぃ!! どこだぁ」

(;*゚-゚)「!! ギコくん……」

相手の顔は衝突で腫れていたが、すぐに誰かはわかった。

114:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:11 K2Zocder0

(;*゚-゚)「どうして……」

一言呟き、しぃはモナーの元を離れる。

(;´∀`)「どうしたモナ? しぃ!」

しぃの耳にモナーの言葉は届かない。
その目にはギコだけが映って、離れなかった。

(,//)゚Д゚)「!! しぃ」

やがて、ギコとしぃの目が合う。

(;*゚-゚)「……」

(,//)゚Д゚)「……」

(;*゚-゚)「……どうして」

まず口を開けたのはしぃだった。

(;*゚-゚)「どうしてここにいるの?
    いったいなんのようがあt」

(,//)゚Д゚)「すまねぇ!」

しぃの言葉を遮って、ギコが頭を下げる。

115:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:11 K2Zocder0

(,/)゚Д゚)「しぃ、俺は小さい頃からお前を見てきた。
      お前んちは金があって、俺んちは貧乏で……」

(,/) Д )「でも、恨んだりはしなかった。
      ただちょっと不釣合いなだけで、そんなに差はないと思ってた。
      仲良くやっていけると思ってた」

(*゚-゚)「……」

先ほどまでの騒ぎはいつの間にか止んでいた。
ギコの話し声だけが聞こえている。

(,/) Д )「でも、そのうち気づいたんだ。
      俺が良くても、周りから見ればおかしいんだ。
      貧乏な人間がお前みたいな人間と一緒にいることは」

(,/) Д )「だから、金が欲しかったんだ」

116:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:12 K2Zocder0

(,, Д )「人相悪い奴らとつるんで、腕っ節には自信があるから力で捻じ伏せて。
     そうやって俺は自分を汚していったんだ」

(* - )「……」

(,, Д )「だから、お前も俺を嫌ったんだよなぁ。
     だから俺は追い返されたんだよな、あのとき」

(,,。Д )「……ごめんよぉ」
 ゜

水を打ったような静けさ。
耳が痛くなるほどの沈黙。
それはひどく長く感じられた。

117:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:12 K2Zocder0

(* - )「……ひどいよ」

今度はしぃが口を開く。

(,つД )「な、何がだよ」

必死で目を覆おうとするギコに、しぃはそっと呟いていく。

(* - )「こんな大勢の人の前でさ」

俯いていたしぃが、顔を上げたとき、光の粒が煌いた。

(*///)「泣かせるなんてさ。ひどいよ」
 ゜

(*///)「恥ずかしいじゃないの」

(,つД゚)「……しぃ。
     泣いてるのか?」

(*///)「泣かない理由なんてある?」

(,つД )「うぅ……」

(,つД;)「すまねぇなぁ。泣かせちまって」

118:◆XCUz.aHnWE
04/27(日) 16:13 K2Zocder0

( ^ω^)(もう役目は終えたお)

ブーンは静かに、その場から離れていく。

後ろで拍手が起こったのを聞いて、不思議な感覚を味わった。

自分に向けられたわけではないけれど、心が満たされていく。

( ^ω^)(おめでとうだお。ギコ。
      そしてありがとうだお)

軽い足取りで、ブーンは出口へと向かう。



その姿を見ていたものは一人ほど。

[ 2008/05/25 00:39 ] 中篇まとめ | TB(0) | CM(0)

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